令和2年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問19を解説|大気汚染物質の排出防止対策
令和2年度 大気関係技術特論 問19は、各種発生源の大気汚染物質排出防止対策に関する問題です。5つの記述のうち正しいものを選びます。
この問題のポイント
選択肢はいずれも「〜のため対策は不要」という言い切りで並びます。正しいのは、セメント焼成の回転窯が高温でダイオキシン類を分解するため、特別なダイオキシン類対策を必要としない、という記述です。ほかは、実際には対策が必要なのに「不要」と断じているため誤りです。とくに、ダイオキシン類を含まないごみでも焼却の過程で新たに生成するため対策が必要、という点が引っかけになっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(正しい記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | セメント製造は高温焼成でNOxが多く発生するため、NOx対策は必要です。 |
| (2) | ○(正しい) | 焼成工程の回転窯は高温でダイオキシン類が分解されるため、特別なダイオキシン類対策を要しません。 |
| (3) | ×(誤り) | 製油所は発生源が多様で、副生ガスの浄化以外にも排出抑制対策が必要です。 |
| (4) | ×(誤り) | サルファフリーガソリンでも三元触媒はCOやNOxなどの浄化に必要で、不要にはなりません。 |
| (5) | ×(誤り) | ダイオキシン類を含まないごみでも、焼却の過程で新たに生成するため対策が必要です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが正解)
セメント焼成の回転窯(ロータリーキルン)は、原料を非常に高い温度で焼くため、生成しかけたダイオキシン類も高温で分解されます。そのため、特別なダイオキシン類対策を設けなくても排出は低く抑えられます。逆に引っかけの(5)は、たとえダイオキシン類を含まないごみであっても、焼却・冷却の過程で塩素と有機物から新たに生成するため、対策は必要です。「含まないから不要」という理屈は成り立ちません。
覚え方
- セメント回転窯=高温でダイオキシン類を分解=特別な対策は不要。
- 「含まないごみだから対策不要」は誤り=焼却で新たに生成する。
- 「〜のため対策は不要」の言い切りは、まず疑ってかかる。
理解度チェック
Q.
セメント焼成の回転窯で、特別なダイオキシン類対策が不要とされる理由は?
回転窯が高温で運転され、ダイオキシン類が分解されるためです。
Q.
ダイオキシン類を含まないごみの焼却でも対策が要るのはなぜ?
焼却・冷却の過程で塩素と有機物からダイオキシン類が新たに生成するためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月