令和2年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問18を解説|無風時の煙の拡散
令和2年度 大気関係技術特論 問18は、無風時の煙の拡散の扱い方に関する問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
無風時は、風速を前提とした通常の正規型プルーム式が使えません。そのため無風時専用の拡散式で扱い、拡散幅は排出後の経過時間の関数として与えられます。水平面内では風向という特別な方向がないため、煙はどの方向にも均等に広がります。引っかけは、無風時の有効煙突高度の算定に「ターナーの方法」を使うとした点です。ターナーの方法は有風を前提とした拡散評価の手法であって、有効煙突高度そのものを求める方法ではありません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | ターナーの方法は有風時の拡散を評価する手法で、有効煙突高度の算定に用いるものではありません。 |
| (2) | ○(正しい) | 正規型プルーム式は風速を前提とするため、無風時には適用できません。 |
| (3) | ○(正しい) | 無風時は拡散幅を、排出後の経過時間の関数として与えます。 |
| (4) | ○(正しい) | 有風時と同様、大気が不安定になるほど拡散幅は大きくなります。 |
| (5) | ○(正しい) | 水平面内の拡散は、風向がないためどの方向にも均等になります。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
ターナーの方法は、大気安定度の階級づけや拡散幅の推定に用いる有風時の手法です。有効煙突高度(実煙突高+煙の上昇高さ)そのものを算定する方法ではありません。まして無風時は風速を前提とした式が使えないため、無風時専用の扱いになります。したがって「無風時の有効煙突高度の算定に通常ターナーの方法を使う」という記述は、手法の用途を取り違えており誤りです。
覚え方
- 無風時=正規型プルーム式は使えない→無風時専用の拡散式(拡散幅は時間の関数)。
- 無風時の水平拡散=どの方向にも均等(風向がない)。
- ターナーの方法=安定度・拡散幅の評価。有効煙突高度の算定法ではない。
理解度チェック
Q.
無風時に正規型プルーム式が使えないのはなぜ?
プルーム式が風速を前提としているためです。無風時は専用の拡散式で扱います。
Q.
無風時の水平面内の煙の拡散にはどんな特徴がある?
特定の風向がないため、どの方向にも均等に広がります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月