令和5年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問20を解説|振動の伝搬
令和5年度 騒音・振動特論 問20は、地盤を伝わる振動の波の広がり方と距離減衰に関する問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
地盤を伝わる波のうち、地表に沿って進むレイリー波(表面波)は円筒状に、地中を進む実体波は半球状に広がります。同じ距離を進むときの幾何減衰は表面波のほうが小さく、公害振動では表面波が主役になります。さらに地盤内部のエネルギー損失(内部減衰)でも振幅は減ります。分かれ目は、この内部減衰係数が周波数や伝搬速度とどちらの向きで結びつくかです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | レイリー波は地表面に沿って円筒状に広がる表面波で、正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 実体波は地中を半球状に広がるため、正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 幾何減衰は表面波(レイリー波)のほうが実体波より小さく、正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 地盤内部のエネルギー損失(内部減衰)でも振幅は減衰します。正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | 内部減衰係数は周波数に比例・伝搬速度に反比例が正しく、記述は向きが逆で誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
地盤の内部減衰係数は、周波数が高いほど大きく(比例)、波動の伝搬速度が速いほど小さく(反比例)なります。高い周波数の振動ほど地盤内で早く減り、伝わる速さが大きい硬い地盤ほど内部減衰は小さくなる、というイメージです。選択肢(5)は「周波数に反比例し、伝搬速度に比例する」と両方とも逆に述べている点が誤りです。
覚え方
- 表面波(レイリー波)=円筒状・幾何減衰小。実体波=半球状・幾何減衰大。
- 内部減衰係数は周波数に比例・伝搬速度に反比例。
- 距離減衰は幾何減衰と内部減衰の二本立て。
理解度チェック
Q.
同じ距離を進むとき、幾何減衰が小さいのは表面波と実体波のどちら?
表面波(レイリー波)です。円筒状に広がるため、半球状の実体波より減衰が小さくなります。
Q.
内部減衰係数は周波数が高いほどどうなる?
大きくなります(比例)。反対に、伝搬速度が速いほど小さくなります(反比例)。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月