令和4年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問15を解説|対策前後の騒音レベル差
令和4年度 騒音・振動特論 問15は、各オクターブバンドの音圧レベルに遮音設計値ぶんの低減を加える遮音処理を行ったとき、対策前後の騒音レベルの差を求める計算問題です。表の対策前レベルと遮音設計値から、レベル差を選びます。
この問題のポイント
この問題で問われているのは、A特性で表した「騒音レベル」の差です。まず各バンドで対策後 = 対策前 − 遮音設計値を出します。ここで見落としやすいのが、そのまま合成するのではなく、各バンドにA特性の重み付けを加えてから合成する点です。遮音設計値は高い周波数ほど大きく(低音側は小さく)、A特性も中高音を重視するため、A特性で見ると対策後は大きく下がります。重み付けを忘れると差が小さめ(10 dB程度)に出てしまい、正しい約19 dB になりません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(約19 dB)
計算の手順
- 各バンドの対策後レベル:対策前 − 遮音設計値。たとえば500 Hz は54 − 10 = 44 dB、2000 Hz は62 − 25 = 37 dB。
- A特性の重み付け:各バンドにA特性の補正を加える(低音域は大きく下げ、中音域はほぼそのまま)。これを対策前・対策後の両方に行う。
- 合成:重み付け後の各バンドをデシベル合成して、対策前の騒音レベルと対策後の騒音レベルを出す。対策前 ≒ 65 dB、対策後 ≒ 46 dB。
- 差:65 − 46 = 約19 dB。よって選択肢(3)が正解です。
A特性の重み付けをせず、オクターブバンド音圧レベルのまま合成すると、遮音設計値が大きい高音側の効きがうすまり、差が10 dB程度に小さく出てしまいます。「騒音レベル」の差はA特性で評価するのが、この問題の分かれ目です。
覚え方
- 対策後=各バンドで対策前 − 遮音設計値。まずバンドごとに引く。
- 「騒音レベル」を問われたらA特性の重み付けを加えてから合成。
- 遮音は高音側ほど効く。A特性でも中高音重視なので、A特性で見ると差が大きくなる。
理解度チェック
Q.
各バンドの対策後レベルはどう求める?
対策前レベル − 遮音設計値です。バンドごとに引き算します。
Q.
「騒音レベルの差」を求めるとき、合成の前に必要な処理は?
各バンドにA特性の重み付けを加えることです。これを忘れると差が小さく出て、約19 dB になりません。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月