令和4年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問16を解説|基準化8時間平均騒音レベル
令和4年度 騒音・振動特論 問16は、作業内容ごとの作業時間と等価騒音レベルから、作業場の基準化8時間平均騒音レベル LEX,8hを求める計算問題です。表の値を使い、最も近い数値を選びます。
この問題のポイント
LEX,8h は「各作業の騒音エネルギーを時間で重み付けして足し合わせ、基準の8時間あたりに直した平均レベル」です。dBのまま足したり単純に平均したりするのではなく、いったんエネルギー(10L/10)に戻し、作業時間をかけて合計し、基準時間8時間で割ってからdBに戻します。分かれ目は、休憩や昼食のような小さいレベルは合計にほとんど効かず、大きいレベル(78 dBの作業C、75 dBの作業B)が全体を支配するという見立てです。計算すると約76 dBになります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
計算の手順
基準化8時間平均騒音レベルは次の式で求めます。T0は基準の8時間、Tiは各作業の時間(時間単位)、Liは等価騒音レベルです。
LEX,8h = 10 log〔 (1/T0) × Σ ( Ti × 10Li/10 ) 〕
| レベル区分 | 合計時間 | エネルギーへの寄与 |
|---|---|---|
| 作業C 78 dB | 2.0 h | 最も大きく、合計を支配します。 |
| 作業B 75 dB | 約5.2 h | 長時間で二番目に効きます。 |
| 作業A 70 dB | 0.5 h | 短く小さいため影響は小。 |
| 休憩・昼食 50〜60 dB | 約1.3 h | 合計にはほとんど効きません。 |
エネルギーの総和はおよそ 2.95×108。これを8で割ると約3.7×107で、10 log をとると 約76 dB となり、選択肢(3)が正解です。
ここが分かれ目
ひっかけは、dBを単純平均してしまうことです。騒音レベルはエネルギーに戻してから平均するのが原則で、そうすると大きいレベルが結果を引っ張ります。また、実際の拘束時間は9時間ありますが、基準時間は8時間で固定して割る(=基準化)点も落とさないようにします。休憩や昼食の小さいレベルは、エネルギーで見ればごくわずかなので無視できます。
覚え方
- LEX,8h=各レベルをエネルギーに戻し時間で重み付け→8時間で割ってdB化。
- 結果を支配するのは最大級のレベル、小さいレベルは無視できる。
- 算術平均ではなくエネルギー平均。
理解度チェック
LEX,8h は各騒音レベルの算術平均で求めてよいか?
いいえ。各レベルをエネルギー(10L/10)に戻し、時間で重み付けして合計し、8時間で割ってからdBに直します。
休憩中の60 dB は結果に大きく効くか?
ほとんど効きません。78 dBや75 dBの作業に比べエネルギーが小さく、合計への寄与はわずかです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月