令和4年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問4を解説|半自由空間放射の騒音レベル
令和4年度 騒音・振動特論 問4は、壁面と地面に接して置かれた点音源からの騒音レベルを求める計算問題です。A特性音響パワーレベル85 dB の音源から受音点までの騒音レベルを選びます。
この問題のポイント
点音源が何もない空間にあれば音は全方向(全空間)に広がりますが、この問題では音源が壁と地面の両方に接した角にあります。二つの反射面(反射率1)が音を跳ね返すので、音は本来の4分の1の空間だけに集中して放射され、その分だけ受音点は大きくなります。この「1/4空間放射(指向係数4)」を使うことと、受音点までの直線距離を三平方の定理で正しく出すことが解き方の柱です。距離は壁沿い・地面沿いの折れ線ではなく、音源から受音点までの直達距離を使います。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(約66 dB)
計算の手順
- 直達距離:SQ=4 m、QR=3 m の直角三角形なので、SR = √(4² + 3²) = √25 = 5 m。
- 放射条件:壁と地面の角なので1/4空間放射。指向係数 Q = 4。
- 騒音レベル = 音響パワーレベル + 10 log( Q ÷ (4π r²) ) = 85 + 10 log( 4 ÷ (4π × 25) )。
- 4π × 25 ≒ 314、4 ÷ 314 ≒ 0.0127、10 log 0.0127 ≒ −19 dB。
- 85 − 19 = 約66 dB。よって選択肢(4)が正解です。
もし全空間放射(何もない空間)として計算すると約6 dB 低く出てしまいます。壁と地面の2面で1/4空間になる点を見落とさないことが大切です。
覚え方
- 反射面が増えるほど音は集中:全空間→半空間→1/4空間(指向係数4)。
- 壁1面で半空間、床+壁で1/4空間、3面の隅で1/8空間。
- 距離は折れ線ではなく、音源→受音点の直達距離(三平方の定理)。
理解度チェック
Q.
壁面と地面の両方に接した点音源の指向係数は?
4です。2面の反射で音が1/4空間に集中するためです。
Q.
SQ=4 m、QR=3 m のとき音源から受音点までの直達距離は?
5 mです。√(4²+3²)=√25=5 で求めます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月