令和7年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問23を解説|酸素濃度換算の計算
令和7年度 ダイオキシン類特論 問23は、酸素濃度12%に換算した排ガス中の2,3,7,8-TeCDD濃度を求める計算問題です。実測濃度を出したうえで酸素換算します。
この問題のポイント
まず、抽出液全量中の量を試料ガスの採取量で割って実測濃度を出します。次に、燃焼排ガスの濃度は空気の混入具合で薄まるため、基準の酸素濃度(ここでは12%)にそろえて比べる酸素換算を行います。換算係数は(21−基準O2)÷(21−実測O2)で、実測の酸素が基準より高いときは濃度を割り増す方向に働きます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(約3.2 ng/m3)
計算の手順
与えられた条件は、抽出液全量中の2,3,7,8-TeCDD量10 ng、操作ブランク0 ng、試料ガス採取量4.0 m3、排ガス中の酸素濃度14%です。
- 実測濃度:(10 − 0) ng ÷ 4.0 m3 = 2.5 ng/m3
- 酸素換算係数:(21 − 12) ÷ (21 − 14) = 9 ÷ 7 = 約1.29
- 換算後:2.5 × (9 ÷ 7) = 約3.2 ng/m3
よって酸素12%換算の濃度はおよそ3.2 ng/m3となり、選択肢(3)が正解です。
| 選択肢 | 値(ng/m³) | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 1.6 | 実測濃度を余計に割ってしまった値です。 |
| (2) | 2.1 | 酸素換算係数を逆向きに掛けた値です。 |
| (3) | 3.2 | 正しい値。2.5×(9/7)=約3.2です。 |
| (4) | 6.4 | 採取量で割り忘れるなどで大きく出た値です。 |
| (5) | 12.8 | 換算の掛け合わせを取り違えた値です。 |
ここが分かれ目
間違いの多くは、酸素換算係数の分母と分子を逆にすることで生じます。基準12%より実測14%のほうが酸素が多い=空気で薄まっているので、そろえるときは濃度を大きくする方向(係数が1より大きい)になります。2.5に0.78を掛けて小さくしてしまうと選択肢(2)に誘導されるため、「実測O2が基準より高ければ濃度は上がる」という向きを先に決めておくと安全です。
覚え方
- 換算係数は(21−基準O₂)/(21−実測O₂)。分母は実測。
- 実測O₂>基準O₂なら濃度は上がる(係数>1)。
- まず実測濃度(量÷採取量)、次に酸素換算、の2段構え。
理解度チェック
酸素濃度換算の係数の式は?
(21−基準O₂)÷(21−実測O₂)です。分母に実測の酸素濃度が入ります。
実測濃度2.5 ng/m³を酸素12%(実測14%)に換算するといくらか?
約3.2 ng/m³です。2.5×(9/7)で求めます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月