令和7年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問18を解説|工場排水の試料採取
令和7年度 ダイオキシン類特論 問18は、工場排水中のダイオキシン類の試料採取(採水)に関する下線部問題です。下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダイオキシン類は器壁に吸着しやすく、採水では容器の材質や取り扱いが結果を大きく左右します。ガラス容器を用いる、ゴムやコルクの栓を避けるといった配慮はいずれも「吸着や汚染で失わない」ためのものです。引っかけの核心は容器の共洗いで、一般の水質項目では試料水で容器を共洗いしますが、ダイオキシン類では共洗いによって器壁に吸着した分が失われるため行いません。下線部が共洗いを「行う」としている点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 特に指定がない限りガラス製容器に採水器を用いて採水する点は正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | ダイオキシン類の採水では容器を試料水で共洗いしないため、「洗浄を行う」とする点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 各試料容器にできるだけ均一になるように採水する点は正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 採取した試料は空間が残るように入れて密栓する点は正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | ゴム製・コルク製の栓は使用しないとする点は正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
一般の水質分析では、採取前に試料水で容器を数回すすぐ共洗いを行い、容器由来の影響を減らします。しかしダイオキシン類は器壁に吸着しやすいため、共洗いをすると試料水中のダイオキシン類が容器の壁に取られ、すすいだ水とともに捨てられて失われます。そのため採水操作では試料水による容器の洗浄(共洗い)は行いません。下線部はこの手順を逆に「洗浄を行う」と書いている点が誤りです。ガラス容器の使用やゴム・コルク栓を避ける配慮が正しく述べられているぶん、共洗いの可否だけを狙った引っかけになっています。
覚え方
- ダイオキシン類の採水は共洗いしない。器壁に吸着して失われるため。
- 容器はガラス製、栓はゴム・コルク不可。すべて吸着・汚染対策。
- 「一般項目は共洗い、ダイオキシンは共洗いしない」を対で記憶。
理解度チェック
Q.
ダイオキシン類の採水で、容器を試料水で共洗いしてよい?
共洗いしません。器壁に吸着した分が失われるためです。
Q.
採水に使う容器の材質と避けるべき栓は?
容器はガラス製を用い、ゴム製・コルク製の栓は使用しません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月