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令和6年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問19を解説|ダイオキシン類の同定・定量

令和6年度 ダイオキシン類特論 問19は、GC-MSによるダイオキシン類の同定・定量に関する下線部問題です。下線を付した箇所のうち誤っているものを選びます。

この問題のポイント

ダイオキシン類の同定・定量は、キャピラリーカラムのガスクロマトグラフと二重収束形質量分析計を組み合わせ、10000以上の高分解能で行います。この高分解能を保つカギがロックマス方式で、質量の微少な変動を補正するために質量が既知の基準物質をモニターイオンに近い質量として同時に導入します。分かれ目は、このとき導入する物質の正体です。下線部では、これを検量線作成用標準試料とすり替えており、質量補正の役目を果たす基準物質とは別物である点が誤りです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)キャピラリーGCと二重収束形質量分析計を用いる点は正しい記述です。
(2)×(誤り)ロックマス方式で同時導入するのは質量既知の基準物質です。「検量線作成用標準試料」とする点が誤りです。
(3)○(正しい)10000以上の高分解能を維持して測定する点は正しい記述です。
(4)○(正しい)選択イオンモニタリング(SIM)で検出する点は正しい記述です。
(5)○(正しい)保持時間やイオン強度比で確認し、内標準法で定量する点は正しい記述です。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

ロックマス方式は、高分解能測定の最中に生じる質量の微少なずれ(ドリフト)を、その場で補正するしくみです。そのためにモニターイオンに近い質量をもつ質量が既知の基準物質を、試料と同時にイオン源へ導きます。この基準物質が「ものさし」となって、目的イオンの質量を正しく読み続けられます。下線部はこの導入物質を検量線作成用標準試料としていますが、検量線用の標準試料は濃度と応答の関係を求めるためのものであり、質量ドリフトを補正する基準物質とは役割が異なります。ここを取り違えている点が誤りです。

覚え方

  • ダイオキシン類の同定・定量は高分解能GC-MS+SIM+内標準法
  • ロックマスは質量ドリフト補正。導入するのは質量既知の基準物質。
  • 「検量線用の標準」と「ロックマスの基準物質」は別役割。

理解度チェック

Q.

ロックマス方式で同時に導入するのは何?

質量が既知の基準物質です。質量の微少な変動を補正します。

Q.

ダイオキシン類の定量に用いる分析計と測定方式は?

二重収束形質量分析計を用い、選択イオンモニタリング(SIM)で高分解能測定します。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF