令和6年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問17を解説|試料ガス採取量の計算
令和6年度 ダイオキシン類特論 問17は、検出下限を満たすために必要な最小の試料ガス採取量を求める計算問題です。抽出液の分取・濃縮とGC-MSへの注入量をたどって答えを求めます。
この問題のポイント
考え方は、GC-MSに注入したごく一部で検出できる最小量を、逆に「試料ガス全量ではどれだけ必要か」までさかのぼることです。注入量2 μLで0.04 pgが検出できるので、測定用試料20 μL、分取25 mLから抽出液全量200 mLへと希釈率をたどり、全量で検出に必要な量を出します。それを試料ガスの検出下限濃度(0.0008 ng/m3=0.8 pg/m3)で割れば採取量が出ます。引っかけは、単位をng と pg で混同することと、分取・注入の比率をどちらに掛けるかです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(約4 m3)
計算の手順
- 注入量2 μLで検出下限0.04 pg。測定用試料は20 μLなので、その全体では 0.04 × (20 ÷ 2) = 0.4 pg。
- 測定用試料は抽出液のうち25 mLを分取したもの。抽出液全量200 mLに換算すると 0.4 × (200 ÷ 25) = 3.2 pg。これが試料ガス全量に含まれていればよい最小量です。
- 試料ガスの検出下限濃度は 0.0008 ng/m3 = 0.8 pg/m3。
- 必要採取量 = 3.2 pg ÷ 0.8 pg/m3 = 約4 m3。
ここで効いてくるのが単位の統一です。0.0008 ng は0.8 pg。ng のまま計算すると桁を1000倍間違え、採取量が全く違う値になります。分取(25/200)と注入(2/20)の比率は、どちらも「一部から全量へ戻す」ので掛け算で拡大する向きに使う点も押さえます。
覚え方
- 採取量=全量に必要な量 ÷ 検出下限濃度。
- 注入・分取の比率は「一部→全量」に戻す向きで掛ける。
- 1 ng = 1000 pg。単位を先にそろえてから割る。
理解度チェック
Q.
抽出液全量に含まれていればよい検出可能量はいくら?
3.2 pgです。0.04 pg×(20/2)×(200/25)で求めます。
Q.
0.0008 ng/m3はpg/m3でいくら?
0.8 pg/m3です。1 ng=1000 pgで換算します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月