令和6年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問16を解説|クロロベンゼン類の製造プロセス
令和6年度 ダイオキシン類特論 問16は、クロロベンゼン類の製造プロセスと、そこでのダイオキシン類の生成に関する組合せ問題です。文中のア~ウに入る語句の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
クロロベンゼン類は、ベンゼンを触媒の存在下で塩素と反応させて(塩素化して)つくります。この塩素化工程が主たるダイオキシン類の発生源です。分かれ目は、使う触媒(鉄触媒)と反応温度(65~70℃という比較的低温)、そして生成機構の根拠です。特定のジベンゾフラン類に異性体分布が偏っていることや反応温度から、燃焼由来ではなく有機化学反応によって生じると推定されます。白金触媒や高温条件とする選択肢、異性体分布が偏って「いない」とする選択肢が引っかけです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各空欄に入る正しい語句
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 鉄触媒 | 塩素化の触媒には鉄系が用いられます。白金触媒ではありません。 |
| イ | 65~70 | 比較的低温での塩素化です。高温の燃焼反応ではありません。 |
| ウ | いる | 特定の異性体に分布が偏っており、有機化学反応由来と推定されます。 |
ここが分かれ目
ポイントは、この反応が低温の有機化学反応であることです。触媒を白金触媒とする選択肢や、温度を100~110℃とする選択肢は誤りで、正しくは鉄触媒・65~70℃です。生成機構の根拠となるのは、異性体分布が特定のジベンゾフラン類に偏っているという事実で、これを「偏っていない」と読むと、無差別に生じる燃焼由来という誤った解釈になってしまいます。異性体分布の偏りが有機合成的な生成を示す、という論理をつかんでおきます。
覚え方
- クロロベンゼン類の塩素化は鉄触媒・低温(65~70℃)。
- 塩素化工程が主なダイオキシン類の発生源。
- 異性体分布が「偏っている」=有機化学反応由来の証拠。
理解度チェック
Q.
クロロベンゼン類の塩素化に用いる触媒と温度は?
鉄触媒で、反応温度は65~70℃と比較的低温です。
Q.
ダイオキシン類が有機化学反応由来と推定される根拠は?
特定のジベンゾフラン類に異性体分布が偏っていることと、反応温度です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月