令和5年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問3を解説|見掛けろ過速度
令和5年度 ダイオキシン類特論 問3は、バグフィルター装置の見掛けろ過速度に関する問題です。示された記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
見掛けろ過速度は、ろ布1平方メートルあたりどれだけの排ガスを通しているかを表す量で、いわば「ろ布にかかる負荷の速さ」です。基本は、処理する流量をろ過面積で割って求めます。引っかけの核心は、この割り算の向きです。面積を流量で割ると書かれていたら、速度ではなくその逆数(単位も逆)になってしまい、定義として誤りです。速度が小さいほど丁寧にこせて分離が確実、という大小の関係とあわせて押さえます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 正しくは処理流量をろ過面積で割った値です。面積を流量で割るとする点で、割り算の向きが逆になっており誤りです。 |
| (2) | ○(正しい) | 速度が小さいほどダストをゆっくり丁寧にこせるため、より確実な分離ができます。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | ダスト径やフィルター形状などによって適する値が変わります。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 空隙率の小さい織布では小さく、空隙率の大きいフェルトでは大きくとれます。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | パルスジェット形は速度を大きくとれるため、装置を小型化でき据付面積を減らせます。正しい記述です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
見掛けろ過速度は、単位面積のろ布を単位時間にどれだけの排ガスが通過するかを示す量です。したがって計算は処理流量 ÷ ろ過面積で、単位も「長さ/時間」の速度になります。選択肢(1)はろ過面積を処理流量で割るとしており、これでは分子と分母が入れ替わって速度の逆数になってしまいます。数値の意味も単位も変わるため、定義そのものが誤りです。分離を丁寧にしたいときは速度を小さくとる、という(2)の関係とセットで覚えると取り違えを防げます。
覚え方
- 見掛けろ過速度=処理流量 ÷ ろ過面積(面積を流量で割るのは逆)。
- 速度が小さいほど分離は確実、大きいほど装置は小型。
- 織布は小さめ、フェルトは大きめにとれる。
理解度チェック
Q.
見掛けろ過速度はどう計算する?
処理流量をろ過面積で割ります。面積を流量で割るのは逆で誤りです。
Q.
より確実にダストを分離したいとき、速度は大きく・小さくどちら?
小さくとります。ゆっくり通すほど丁寧にこせるためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月