令和5年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問4を解説|乾式電気集じん装置
令和5年度 ダイオキシン類特論 問4は、乾式電気集じん装置の特徴に関する問題です。示された記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
電気集じん装置は、コロナ放電でダストに電気を帯びさせ、電界の力で電極に引き寄せて集める装置です。構造が簡単で保守しやすい反面、高電圧を扱うため初期コストが高く、集じん性能はダストの電気の通しにくさ(見掛け電気抵抗率)に左右される、という長所短所を押さえます。引っかけの核心は、使える対象ガスです。高電圧による火花放電(スパーク)が着火源になり得るため、爆発性ガスや可燃性ダストには使えません。この向きを逆に書いた選択肢が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 可動部分が少ない簡単な構造で、保守・点検が容易です。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 集じん性能はダストの見掛け電気抵抗率に依存します。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 微粒子濃度が高いと空間電荷効果でコロナ放電が抑えられ、集じん率が下がります。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 高電圧の火花放電が着火源になり得るため、爆発性ガスや可燃性ダストには使用できません。誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 高電圧設備を要するため初期建設コストが高くなります。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
電気集じん装置は、放電電極に高い直流電圧をかけてコロナ放電を起こす仕組みです。この過程では局所的に火花放電(スパーク)が生じることがあり、それが着火源になり得ます。そのため、爆発性ガスや可燃性ダストを含む排ガスには、原則として使用してはなりません。選択肢(4)は「使用できる」と向きを逆に述べている点が誤りです。こうした対象には、火花を伴わないバグフィルターなどが選ばれます。
覚え方
- 電気集じんは高電圧=着火源になり得るため、爆発性ガス・可燃性ダストには不向き。
- 集じん性能はダストの見掛け電気抵抗率しだい。
- 長所は構造が簡単で保守容易、短所は初期コスト高。
理解度チェック
Q.
電気集じん装置を爆発性ガスに使えないのはなぜ?
高電圧による火花放電が着火源になり得るためです。
Q.
集じん性能を大きく左右するダストの性質は?
見掛け電気抵抗率です。高すぎても低すぎても集じんに支障が出ます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月