令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問22を解説|GC-MS測定操作
令和3年度 ダイオキシン類特論 問22は、ダイオキシン類のGC-MS測定操作に関する問題です。四つの正しい記述と一つの誤った記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
GC-MS測定では、GCでの分離状況の確認、MSでの選択イオンとロックマス用イオンの設定、シグナルの変動が大きすぎるときに定量を控える判断、相対感度の求め方など、いくつもの手続きが決められています。これらのうち、核心は検量線の作り方です。検量線は、濃度と応答の関係を信頼できる直線にするため、いくつかの濃度水準を、それぞれ複数回注入して十分なデータ点をとる必要があります。この問題では、検量線を作るときの濃度水準や測定点・注入回数の数値条件が、JISが定める作り方と食い違っている点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 各化合物の分離状況をフライアッシュ抽出液などの試料で確認しておく、という手順は正しいです。 |
| (2) | ○(正しい) | 塩素化物ごとに二つ以上の選択イオンとロックマス用イオンを設定する、という手順は正しいです。 |
| (3) | ○(正しい) | 出現時間でシグナルの変動が大きすぎる化合物は定量しない、という判断は正しいです。 |
| (4) | ×(誤り) | 検量線を作るときの濃度水準・注入回数・データ点数の条件。示された数値がJISの規定と一致しません。 |
| (5) | ○(正しい) | ピーク面積の比と濃度の比を用いて相対感度を求める、という求め方は正しいです。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
検量線は、標準液の濃度と、そのときの応答(ピーク面積の比)の関係を表す線です。信頼できる線にするには、いくつかの濃度水準を用意し、それぞれを複数回注入して、全体で十分なデータ点をとる必要があります。(4)は、この検量線を作るときの濃度水準・注入回数・データ点数の数値条件がJISの規定と食い違っている点が誤りです。数値条件をJISが定める作り方に合わせると正しい記述になります。
覚え方
- 検量線は複数の濃度水準×複数回注入で作る。
- 濃度水準・注入回数・データ点数はJISの規定どおりに。
- MSは選択イオン複数+ロックマス。相対感度は面積比と濃度比から。
理解度チェック
Q.
信頼できる検量線を作るには、濃度水準と注入回数をどうする?
複数の濃度水準を、それぞれ複数回注入して十分なデータ点をとります。数値の条件はJISの規定に従います。
Q.
MSで塩素化物ごとに設定するイオンは?
二つ以上の選択イオンと、ロックマス用の選択イオンです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月