令和3年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問21を解説|抽出操作
令和3年度 ダイオキシン類特論 問21は、ダイオキシン類の抽出操作に関する問題です。四つの正しい記述と一つの誤った記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
排ガスや排水の試料からダイオキシン類を取り出す抽出操作について問われています。フィルタ捕集部の処理、固体からのソックスレー抽出、液体捕集部への溶媒添加と振とうの繰り返し、分散型固相吸着-凝縮法でのpH調整は、いずれも妥当な手順です。核心は、固相抽出での通水量です。吸着しきれずに漏れ出す「破過」を起こす通水量が分かっていない試料では、通水量を小さく抑えて漏れを防がなければなりません。示された上限は大きすぎる点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 排ガス試料のフィルタ捕集部に所定の処理を行う、という手順は正しいです。 |
| (2) | ○(正しい) | ろ過材などの固体からの抽出にソックスレー抽出などを用いる、という手順は正しいです。 |
| (3) | ○(正しい) | 液体捕集部に溶媒を加えて振とうし、操作を繰り返す、という手順は正しいです。 |
| (4) | ×(誤り) | 破過する通水量が未確認の試料の、固相1枚あたりの通水量の上限。示された量は大きすぎ、もっと小さく抑える必要があります。 |
| (5) | ○(正しい) | 分散型固相吸着-凝縮法で、内標準を加えた試料のpHを凝集が起こる範囲に調整する、という手順は正しいです。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
固相抽出は、水を通しながら固相(吸着材)にダイオキシン類を捕まえる方法です。通す水の量が多すぎると、吸着材が捕まえきれずに破過(吸着しきれず漏れ出す)が起こり、回収率が下がります。どれだけ通せば破過するかが確認できていない試料では、通水量を小さく抑えるのが原則です。(4)が示す通水量の上限は大きすぎる(緩すぎる)ため誤りで、上限をもっと小さくすると正しい記述になります。
覚え方
- 固相抽出は破過に注意。通しすぎると漏れて回収率低下。
- 破過量が不明な試料は、通水量を小さく抑える。
- 固体はソックスレー抽出、液体は溶媒添加・振とうを繰り返す。
理解度チェック
Q.
固相抽出で、通水量が多すぎると起こる不都合は?
破過(吸着しきれず漏れ出す)が起こり、回収率が下がります。破過量が不明なら通水量を小さく抑えます。
Q.
ろ過材などの固体試料からの抽出には、どんな方法を使う?
ソックスレー抽出(またはこれと同等の方法)です。液体捕集部は溶媒添加と振とうを繰り返します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月