令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問21を解説|前処理操作(内標準の添加)
令和元年度 ダイオキシン類特論 問21は、ダイオキシン類測定分析の前処理操作に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
排水試料は吸引ろ過して残留物とろ液に分け、それぞれ抽出します。抽出液を作った後の前処理は排ガスと原則同様で、再測定に備えて抽出液の一部を保存します。分かれ目は、クリーンアップスパイク内標準物質を加える時期です。これは抽出の前に試料へ加え、抽出から精製までの回収率を追う内標準物質なので、「抽出液に加えてからクリーンアップする」とする順序が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | クリーンアップスパイク内標準物質は、抽出の前に試料へ加えるべきで、添加の時期が誤りです。 |
| (2) | ○(正しい) | 排水試料は吸引ろ過し、残留物とろ液に分けてそれぞれ抽出します。 |
| (3) | ○(正しい) | 採取した排水試料は、容器中の全量を測定に用います。 |
| (4) | ○(正しい) | 抽出液を作った後の前処理は、原則的に排ガスと同様です。 |
| (5) | ○(正しい) | 再測定に備え、抽出液の一部を保存しておくことが望ましいとされます。 |
誤っているのは、クリーンアップスパイク内標準物質の添加時期を述べた選択肢(1)です。
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
クリーンアップスパイク内標準物質は、抽出の前に試料へ加えます。こうすることで、抽出からクリーンアップ(精製)までの前処理全体の回収率を追え、ダイオキシン類を定量する基準にもできます。抽出したあとの抽出液に加えてからクリーンアップする、という順序は誤りで、それでは抽出段階での損失を回収率に反映できません。内標準物質を加える順番は、サンプリングスパイク→クリーンアップスパイク→シリンジスパイクです。
覚え方
- 内標準の添加順:サンプリング→クリーンアップ(抽出前)→シリンジ(注入直前)。
- クリーンアップスパイクは「抽出の前」に入れて抽出~精製の回収率を見る。
- 抽出後に入れると、抽出の損失を回収率に拾えない。
理解度チェック
Q.
クリーンアップスパイク内標準物質はいつ加えるか?
抽出の前に、試料へ加えます。抽出~クリーンアップの回収率を追うためです。
Q.
抽出後に加えると、何が確認できなくなるか?
抽出段階での損失(回収率)を反映できなくなります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月