令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問20を解説|前処理操作
令和元年度 ダイオキシン類特論 問20は、ダイオキシン類測定分析の前処理操作に関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
前処理では、フィルタ部のダストは塩酸で処理し、排水のろ液は固相抽出法か液液抽出法で抽出します。溶出条件は分画試験で確認し、油分が多いときはDMSO分配を必要に応じて加えます。分かれ目は、固相抽出の通水量の扱いです。目的物が固相を素通りする破過を確認できていない試料について、示された通水量の扱いが規定と一致しない点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | フィルタ部に捕集されたダストは、塩酸による処理を行います。 |
| (2) | ○(正しい) | 排水ろ液の抽出は、固相抽出法か液液抽出法から選択できます。 |
| (3) | ×(誤り) | 破過を確認できていない試料での固相への通水量の扱いが、規定と一致しません。 |
| (4) | ○(正しい) | 溶出条件は、フライアッシュ抽出液などすべてのダイオキシン類を含む試料液の分画試験で確認します。 |
| (5) | ○(正しい) | 油分が多いときは、必要に応じてDMSO分配処理を加えてよいとされます。 |
誤っているのは、固相抽出の通水量の扱いを述べた選択肢(3)です。
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
固相抽出では、目的物が固相を素通りする破過が起こると回収率が落ちます。破過を起こす通水量を確認できていない試料では、通水量を控えめに管理するのが原則で、選択肢(3)が示す通水量の扱いは規定と一致しません。ダストの塩酸処理、排水ろ液の固相抽出・液液抽出、分画試験での溶出条件確認、油分に対するDMSO分配は、いずれも正しい前処理の手順です。
覚え方
- 前処理の型:ダスト=塩酸処理、排水ろ液=固相抽出/液液抽出、油分多=DMSO分配。
- 溶出条件は分画試験で確認。
- 固相抽出は「破過(素通り)」に注意。破過未確認なら通水量は控えめに。
理解度チェック
Q.
排水ろ液の抽出に選べる2つの方法は?
固相抽出法と液液抽出法です。
Q.
固相抽出で回収率を下げる、目的物が固相を素通りする現象を何という?
破過です。破過を確認できていないなら通水量を控えめにします。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月