令和元年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問19を解説|検出下限と試料ガス採取量
令和元年度 ダイオキシン類特論 問19は、目標の試料ガス検出下限を得るために必要な試料ガス採取量を求める計算問題です。
この問題のポイント
検出下限は「GC/MSに実際に注入した1 µL中でTeCDDsを見分けられる最小量」から出発します。そこから、最終検液(20 µL)全体の量、分取前の抽出液(100 mL)全体の量、そして採取した試料ガスの体積へと順にさかのぼって考えます。分かれ目は、注入量と検液量の比、分取量と抽出液全量の比を正しい向きに掛けること、そして0.0008 ng/m3=0.8 pg/m3の単位換算です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(2.0 m3)
計算の手順
- 注入1 µL中の検出下限は0.04 pg。最終検液は20 µLなので、検液全体では 0.04 pg×(20 µL÷1 µL)=0.8 pg。
- この20 µLは、抽出液100 mLから50 mLを分取したもの。抽出液全量では 0.8 pg×(100 mL÷50 mL)=1.6 pg。
- この1.6 pgは、試料ガス採取量 V(m3) から集めた量。目標の試料ガス検出下限は 0.0008 ng/m3=0.8 pg/m3。
- V=1.6 pg÷0.8 pg/m3=2.0 m3。よって選択肢(3)。
ここが分かれ目
分取(50 mL÷100 mL)と注入(1 µL÷20 µL)の比を、逆向きに使わないことが要点です。見分けられる最小量は「注入した1 µL」を起点に、検液全体、抽出液全体へと全量へ戻す向きで拡大していくので、いずれも大きい方の量を分子に置いて掛けます。向きを逆にすると採取量が実際より小さく出て誤りになります。単位はngとpgを 1 ng=1000 pg でそろえてから割ります。
覚え方
- 検出下限は「注入した微量」から検液→抽出液→試料へさかのぼって全量換算。
- 1 ng=1000 pgで単位を揃えてから割る。
- 必要採取量=抽出液全量に相当する検出量÷目標検出下限。
理解度チェック
Q.
0.0008 ng/m3は何pg/m3か?
0.8 pg/m3です。1 ng=1000 pgで換算します。
Q.
注入量1 µL・最終検液20 µLのとき、検液全体の量は注入1 µL中の量の何倍か?
20倍です。0.04 pg×20=0.8 pgとなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月