騒音・振動の現状(苦情の傾向・感覚公害)
騒音と振動、どっちの苦情が多いの?振動の発生源で一番多いのは?で迷いませんか。苦情の傾向の数字を整理します。
公害というと大気や水質を思い浮かべますが、暮らしの身近な不快も公害です。
その代表が、音と揺れ=騒音・振動です。
苦情の傾向の数字が試験で問われます。整理します。
騒音・振動は「感覚公害」
感覚公害とは、騒音・振動・悪臭のように、人の感覚(耳・からだ・鼻)に直接うったえて不快を感じさせる公害です。
大気汚染や水質汚濁のように健康をむしばむというより、うるさい・揺れる・くさいといった日常の不快が中心で、その分苦情として表れやすいのが特徴です。なお、騒音・振動・悪臭は、いずれも典型7公害に含まれます。
工場・事業場や建設作業の騒音・振動は、騒音規制法・振動規制法で規制されます。音の大きさは騒音レベル、揺れの大きさは振動レベルという指標で表されます。
苦情の傾向(数字)
騒音・振動の苦情には、いくつかの目立つ傾向があります。
まず、苦情件数は騒音が振動の約5倍で、騒音のほうが圧倒的に多くなっています。
振動の発生源別では、建設作業振動が最も多くなっています。
また、家庭の生活音などの近隣騒音(生活騒音)は、騒音苦情全体の約17%を占め、意外と大きな割合です。
苦情件数は騒音が振動の約5倍。振動の発生源は建設作業が最多、近隣騒音は騒音苦情の約17%。
過去問での問われ方
騒音・振動は、公害総論で、苦情の傾向の数字として問われます。
令和3年度 公害総論 問12では、騒音苦情は振動苦情の約5倍、振動の発生源別で最も多いのは建設作業振動、近隣騒音は騒音苦情全体の約17%、という組合せが正解でした。
「騒音は振動の約5倍」「振動は建設作業が最多」「近隣騒音は約17%」をセットで押さえておきます。
理解度チェック
騒音・振動・悪臭のように、人の感覚にうったえて不快を感じさせる公害を何というか。
答え:感覚公害
健康被害より日常の不快が中心で、苦情として表れやすいのが特徴です。
苦情件数が多いのは、騒音と振動のどちらか。おおよその比も。
答え:騒音。騒音苦情は振動苦情の約5倍
騒音のほうが圧倒的に苦情が多くなっています。
振動の発生源別の苦情で、最も多いのは何か。
答え:建設作業振動
近隣騒音(生活騒音)は騒音苦情全体の約17%を占めます。
まとめ
騒音・振動は、人の感覚にうったえる感覚公害で、苦情が多いのが特徴です。
苦情は騒音が振動の約5倍、振動の発生源別最多は建設作業振動、近隣騒音は騒音苦情全体の約17%です。
数字はセットで覚えつつ、最新値は環境白書で確認しましょう。
参考
- 環境省「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」(騒音・振動の苦情の状況)
- 騒音規制法・振動規制法(工場・事業場・建設作業の規制)
- 一般社団法人 産業環境管理協会 公害防止管理者等国家試験 出題範囲・公式正答
※ この記事の確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
苦情件数で騒音と振動の多い・少ないを逆にする引っかけが狙われます。
苦情件数は騒音が振動の約5倍で、振動のほうが多いとするのは誤りです。振動の発生源別最多は建設作業振動、近隣騒音は騒音苦情全体の約17%です(令和3年度 公害総論 問12)。