砂ろ過の「有効径」と「均等係数」、どっちが大きさで、どっちが揃い具合?で迷いませんか。2つの指標の意味と、どちらが良い砂かを整理します。
この記事の要点
清澄ろ過(砂ろ過)は、砂などのろ材層に水を通して、濁り(懸濁物)を取り除く方法です。ろ材の砂の良し悪しは、2つの指標で表します。
清澄ろ過は、砂などを敷きつめたろ材層に水を通し、水中の細かい濁り(懸濁物・SS)をろ材の間にとらえて取り除く処理です。上水道や排水処理の仕上げに使われます。
このろ材(砂)の性質を表すのが、有効径と均等係数です。
有効径とは、ろ材の砂をふるい分けたとき、全質量の10%が通過するふるい目の大きさに相当する粒子径です。
細かい側から数えて10%の点なので、その砂の「細かい側の代表サイズ」を表します。上水道のろ材では、有効径0.5〜0.7mm程度の砂が望ましいとされます。
均等係数とは、ろ材の粒径がどれだけ揃っているかを表す指標で、全質量の60%が通過する粒子径を、有効径(10%が通過する粒子径)で割った値です。
粒径が揃っているほど均等係数は小さく(1に近く)なります。逆に、大きい粒も小さい粒も混じってばらついているほど、均等係数は大きくなります。
ろ材としては、粒の大きさが揃っているほうが、すき間が均一でろ過が安定します。つまり、均等係数は小さいほど、ろ材として良い砂です。
均等係数が小さい(粒が揃う)ほど、すき間が均一でろ材として良い。大きい(ばらつく)ほど適さない。
ろ材層(砂)の下、ろ過した水を集める下部集水装置との間には、支持砂利層を置きます。
支持砂利層は、上部に細かい砂利、下部に大径の砂利を、ふるい分けて層状に敷き並べます。上のろ材(砂)が下へ抜け落ちるのを防ぎつつ、水を通すための層です。
清澄ろ過は、汚水処理特論で、有効径・均等係数・支持砂利層の定義として問われます。
令和7年度の汚水処理特論(問4)では、「有効径=全質量の10%が通過するふるい目の粒子径」「上水道のろ材は有効径0.5〜0.7mm程度の砂」などが正しい記述として並びました。一方で、「均等係数が大きいほど、ろ材として適した砂である」とするのは誤りでした。正しくは、均等係数は小さい(粒が揃っている)ほどろ材として良い砂です。
混同しやすい用語
有効径 と 均等係数
どちらもろ材の砂を表す指標ですが、表すものが違います。
有効径は砂の「大きさ」(10%が通過する粒子径)、均等係数は粒径の「揃い具合」(小さいほど揃う)です。
「有効径=大きさ」「均等係数=揃い具合(小さいほど良い)」とセットで覚えます。
有効径とは、どのように決まる粒子径か。
答え:ろ材の砂をふるい分け、全質量の10%が通過するふるい目の大きさに相当する粒子径
砂の「細かい側の代表サイズ」を表します。上水道では0.5〜0.7mm程度が望ましいとされます。
均等係数は、大きいほど良い砂か、小さいほど良い砂か。
答え:小さいほど良い
均等係数が小さいほど粒径が揃っていて、すき間が均一になり、ろ材として安定します。
清澄ろ過のろ材は、有効径と均等係数で表します。
有効径は全質量の10%が通過する粒子径(砂の大きさ)、均等係数は粒径の揃い具合で、小さいほどろ材として良い砂です。
ろ材層の下には支持砂利層(上が細かく下が大径)を置く、という構造もあわせて押さえておきます。
参考
※ この記事の確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
均等係数は「大きいほど良い」か「小さいほど良い」か、向きが狙われます。
均等係数は小さい(粒径が揃っている)ほど、ろ材として良い砂です。「大きいほど適した砂」とあれば誤りです。有効径=10%が通過する粒子径、という定義もあわせて押さえます。