令和5年度 大気有害物質特論 問3は、水に比較的溶けやすいガスを問う問題です。挙げられたガスのうち、溶けやすいとはいえない誤っているものを選びます。
排ガス処理で水を吸収液に使えるかどうかは、その成分が水にどれだけ溶けるかで決まります。極性が高い・水と反応する・解離して酸やアルカリになるガスは水によく溶け、無極性で水と反応しないガスは溶けにくいのが基本です。選択肢にはふっ化水素・二酸化硫黄・ホルムアルデヒド・アンモニアという水溶性の高いものが並びますが、その中に水に溶けにくいガスが一つ紛れ込んでいます。極性・反応性の有無で仲間外れを見抜くのが核心です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 一酸化炭素は無極性で水と反応せず、水に溶けにくいガスです。「溶けやすいガス」に含めた点が誤りです。 |
| (2) | ○(正しい) | ふっ化水素は水とよく反応してふっ化水素酸となり、水に溶けやすいガスです。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 二酸化硫黄は水に溶けて亜硫酸を生じ、比較的溶けやすいガスです。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | ホルムアルデヒドは極性が高く、水によく溶けます(水溶液はホルマリン)。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | アンモニアは水に非常によく溶け、アルカリ性を示します。代表的な水溶性ガスで、正しい記述です。 |
水によく溶けるガスは、水と反応したり解離したりして酸・アルカリになるものが多いのが特徴です。ふっ化水素・二酸化硫黄・ホルムアルデヒド・アンモニアはいずれもその性質をもちます。一方、一酸化炭素は無極性で水と反応しにくく、水への溶解度はごく小さいガスです。選択肢(1)はこれを「水に溶けやすいガス」に並べている点が誤りです。水を吸収液にしても一酸化炭素はほとんど捕集できない、という処理上の感覚とも結びつけて覚えると確実です。
一酸化炭素が水に溶けにくいのはなぜ?
無極性で水と反応しないためです。水によく溶けるガスは水と反応したり解離したりするものが多く、一酸化炭素はそのどちらでもありません。
水を吸収液とするガス処理に向くガスの共通点は?
極性が高い、または水と反応して酸・アルカリを生じる点です。ふっ化水素・二酸化硫黄・アンモニアなどが該当し、水によく溶けます。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月