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令和元年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問5を解説|ガス吸着の吸着等温式

令和元年度 大気有害物質特論 問5は、ガス吸着と各吸着等温式に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

吸着量がガス濃度(分圧)と温度で変わること、吸着等温線の意味、ラングミュアー・フロイントリッヒ・BETの各式がどんな仮定で何に使われるかが問われます。分かれ目は、比表面積の算出に用いるのはどの式かです。比表面積は、多分子層吸着をモデル化したBETの式から求めます。フロイントリッヒの式は実験値を整理するための経験式で、比表面積の算出に使うものではありません。「フロイントリッヒの式が比表面積の算出によく用いられる」と書かれていたら、BETの式の役割とすり替わっています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)吸着量がガス濃度(分圧)と温度によって変化するという正しい記述です。温度が上がると吸着量は減ります。
(2)○(正しい)吸着等温線は、一定温度でのガス濃度(分圧)と平衡吸着量の関係を表すという正しい記述です。
(3)○(正しい)ラングミュアーの式は、吸着層が単分子層からなると仮定して理論的に導かれたという正しい記述です。
(4)×(誤り)フロイントリッヒの式が比表面積の算出によく用いられるとした点が誤りです。比表面積の算出に使うのはBETの式で、フロイントリッヒの式は実験値を整理する経験式です。
(5)○(正しい)BETの式は、吸着層の上にさらに吸着が起こる多分子層吸着をモデル化したという正しい記述です。

選択肢(4)のポイント(ここが誤り)

フロイントリッヒの式は、理論から導いたものではなく実験値を整理するための経験式で、吸着量とガス濃度(分圧)の関係を近似するのに使います。一方、固体の比表面積を求めるときに用いるのは、多分子層吸着をモデル化したBETの式です。BETの式で単分子層に相当する吸着量を求め、そこから吸着分子1個が占める面積を掛けて表面積を算出します。選択肢(4)は、この比表面積算出という役割を、BETの式ではなくフロイントリッヒの式に付けてしまった点が誤りです。単分子層=ラングミュアー、多分子層・比表面積=BET、経験式=フロイントリッヒ、と役割で仕分けておくと取り違えません。

覚え方

  • 比表面積の算出はBETの式(多分子層吸着モデル)。
  • ラングミュアー=単分子層の理論式、フロイントリッヒ=経験式。
  • 吸着量はガス濃度(分圧)で増え、温度が上がると減る。

理解度チェック

Q.

固体の比表面積の算出に用いる吸着等温式は?

BETの式です。多分子層吸着をモデル化しており、単分子層の吸着量から比表面積を求めます。

Q.

ラングミュアーの式はどんな仮定で導かれる?

吸着層が単分子層からなるという仮定で理論的に導かれます。多分子層を扱うBETの式とは前提が異なります。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF