令和4年度 公害防止管理者 大気特論 問5を解説|ガスタービンの特徴
令和4年度 大気特論 問5は、ガスタービンの構造や排出特性に関する問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ガスタービンは圧縮機・燃焼器・タービンの3要素からなり、高い圧力・高温で連続的に燃やす機関です。基本構造や、サーマルNOxを抑えるには高温域の滞留時間を短くする、燃料中の硫黄分次第でSOxが出るといった点はそのまま正しく押さえます。分かれ目はばいじん(すす)の出方で、燃焼器の圧力が上がるとばいじんは増える方向に働きます。「圧力上昇で減少する」と方向を逆に書いた記述が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ガスタービンは圧縮機・燃焼器・タービンの3要素で構成されます。 |
| (2) | ×(誤り) | ばいじん発生量は燃焼器圧力の上昇に伴い増加する傾向で、減少とする方向が逆です。 |
| (3) | ○(正しい) | サーマルNOxは高温で生じるため、高温域の滞留時間を短くすると抑制に有効です。 |
| (4) | ○(正しい) | 燃料中に硫黄分があれば排ガスにSOxを含むことがあります。 |
| (5) | ○(正しい) | 都市ガスやLNGのほか、多様な燃料の利用が進められています。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
ばいじん(すす)は、燃料が酸素と十分に混ざりきる前に高温で分解して炭素が固まることで生じます。燃焼器の圧力を上げると燃料と空気の混合や噴霧の状態が厳しくなり、局所的に酸素の足りない部分ができやすくなるため、ばいじんは増加する方向に向かいます。選択肢(2)はこれを「圧力の上昇に伴って減少する」と逆向きに述べている点が誤りです。方向を反対にしただけの引っかけなので、増減の向きを意識して読むことが大切です。
覚え方
- ガスタービンの3要素は圧縮機・燃焼器・タービン。
- 燃焼器圧力↑ → ばいじんは増える方向(減るは誤り)。
- サーマルNOx対策は高温域の滞留時間を短く。
理解度チェック
Q.
燃焼器の圧力が上がると、ばいじんの発生量はどう変わる?
増加する傾向です。混合や噴霧の条件が厳しくなり、局所的な酸素不足が生じやすくなるためです。
Q.
サーマルNOxを抑えるには高温域の滞留時間をどうする?
短くすることが有効です。高温で長く留まるほどサーマルNOxが増えるためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月