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令和4年度 公害防止管理者 大気特論 問4を解説|NO発生量の比較

令和4年度 大気特論 問4は、合成空気による燃焼実験で得た石炭中N分から発生するNO量を、条件2と条件1で比較する計算問題です。条件2のNO発生量が条件1の何倍かを求めます。

この問題のポイント

この実験は、空気の窒素の代わりにアルゴンを使い、石炭中の窒素分だけから出るNOを測るための工夫です。ここで注意したいのは、測っているのが「濃度(ppm)」であって「量」ではない点です。空気を多く入れる(O2濃度が高い)ほど乾き燃焼ガスの体積が増え、同じNOでも濃度は薄まります。したがって、条件ごとのO2濃度から乾きガス量の違いを補正してから量を比べるのが分かれ目です。濃度をそのまま比べると誤ります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)

各選択肢の判定

選択肢判定解説
(1)×1.2倍。濃度比だけを見たり補正を過小にすると出やすい値です。
(2)×1.25倍。濃度の単純比(200/160)に近く、希釈補正を忘れた値です。
(3)×1.3倍。補正が中途半端だと生じる値です。
(4)1.5倍。O2濃度で乾きガス量を補正して発生量を比べた結果です。
(5)×1.7倍。補正を過大にすると出る値です。

選択肢(4)のポイント(計算の手順)

石炭中N分から発生するNO量は、NO濃度×乾き燃焼ガス量に比例します。乾き燃焼ガス量は過剰の合成空気が多いほど大きくなり、その大きさは乾きガス中O2濃度で表せます。今回の合成空気はO2が20%なので、乾きガス量は「20−(乾きガス中O2%)」に反比例する形で見積もれます。したがって発生量の比は次のように整理できます。

  • 条件1:NO=160ppm、O2=2.0% → 補正値 160÷(20−2)=160÷18
  • 条件2:NO=200ppm、O2=5.0% → 補正値 200÷(20−5)=200÷15

比を取ると、(200÷15)÷(160÷18)=1.5倍となります。濃度そのままの比(200÷160=1.25倍)ではなく、O2濃度で希釈を補正することが決め手です。条件2はO2が高くガス量が多い分、同じ濃度でも実際のNO量は多くなっています。

覚え方

  • NOの「量」=濃度×乾きガス量。濃度だけで比べない。
  • 乾きガス量はO2濃度が高いほど大きい=「20−O2%」に反比例で補正。
  • 合成空気はO220%・残りアルゴン=空気由来NO(サーマルNOx)を除く工夫。

理解度チェック

Q.

窒素の代わりにアルゴンを使った合成空気で燃やす理由は?

空気中の窒素から生じるサーマルNOxを避け、石炭中の窒素分だけから出るNOを測るためです。

Q.

NO濃度の単純比(200/160=1.25)で答えてはいけないのはなぜ?

条件2はO2濃度が高く乾きガス量が多いため、同じ濃度でも実際のNO量は多くなります。O2で補正すると1.5倍になります。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF