令和6年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問15を解説|ダスト濃度測定の吸引条件
令和6年度 大気関係技術特論 問15は、ダクト内のダスト濃度測定で、吸引の条件がダスト濃度にどう影響するかを問う問題です。等速吸引と非等速吸引に関する記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
ダスト濃度測定は、排ガスの流速とノズルの吸引流速を合わせる等速吸引が原則です。等速からずれると、粒子の慣性のはたらきで測定値が真の濃度からずれます。誤差の大小は粒子の慣性しやすさで決まり、粒子径が小さいほど、密度が小さいほど、ガス粘度が高いほど、粒子は気流に追随しやすく誤差は小さくなります。分かれ目は粒子密度の向きで、密度が「大きいほど誤差が小さい」とする記述は逆になっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 等速より速く吸うと、慣性の大きい粒子が取り込まれにくく、濃度は真値より小さく出ます。 |
| (2) | ○(正しい) | 粒子径が小さいほど気流に追随しやすく、非等速吸引時の誤差は小さくなります。 |
| (3) | ○(正しい) | ガス粘度が高いほど粒子は気流に引きずられやすく、誤差は小さくなります。 |
| (4) | ×(誤り) | 粒子密度が大きいほど慣性が強く、非等速吸引時の誤差はむしろ大きくなります。 |
| (5) | ○(正しい) | 流れ方向とノズルの向きに偏りがあると、等速でも濃度は真値より小さく出ます。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
選択肢(4)は、粒子密度が大きいほど非等速吸引時の誤差が小さくなるとしている点が誤りです。誤差は粒子が気流にどれだけ追随できるかで決まり、密度が大きいほど慣性が強く、吸引流速の乱れに気流と別の動きをしてしまうため、誤差はむしろ大きくなります。粒子径が小さい・密度が小さい・ガス粘度が高い、という「気流に追随しやすい」条件では誤差が小さいのに対し、密度だけ向きが逆に書かれているのがひっかけです。
覚え方
- 非等速吸引の誤差=粒子が気流に追随しにくいほど大きい。
- 誤差が小さい条件=粒子径小・密度小・ガス粘度高。
- 速く吸う・ノズルの向きがずれる → 濃度は真値より小さく出る。
理解度チェック
Q.
粒子密度が大きいと、非等速吸引時の測定誤差はどうなる?
慣性が強くなるため、誤差は大きくなります。
Q.
等速吸引流速より速く吸うと、測定濃度は真値に対してどうなる?
真の濃度より小さく出ます。慣性の大きい粒子が取り込まれにくいためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月