令和4年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問1を解説|重油の性状
令和4年度 大気関係技術特論 問1は、重油の性状に関する問題です。密度・粘度・流動点・引火点・残留炭素分といった重油の性質についての記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
重油を選ぶときや燃やすときに使う代表的な性状の意味を、まとめて確認する問題です。分かれ目は「密度と燃焼性の向き」です。密度が大きい重油は炭素分が多い重質な油で、粘度も高く霧化しにくいため、むしろ燃焼性は悪くなります。ここを「密度が大きいほど燃焼性がよくなる」と読ませて、向きを逆にするのが典型的な引っかけです。残りの粘度・流動点・引火点・残留炭素分は、それぞれの言葉が示す取り扱いや燃焼上の意味と方向が合っているかで判断します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 密度が大きい重質な油ほど燃焼性は悪くなります。向きが逆です。 |
| (2) | ○(正しい) | 粘度が高いと霧化が粗くなるため、バーナーでの噴霧の状態に影響します。 |
| (3) | ○(正しい) | 流動点は油が流動できなくなる温度で、低温での取り扱いやすさの尺度になります。 |
| (4) | ○(正しい) | 引火点が高い油ほど蒸気になりにくく、着火はしにくくなります。 |
| (5) | ○(正しい) | 残留炭素分はノズル先での炭化物(カーボン)生成のしやすさと関係します。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
重油は密度によって1種・2種・3種などに分けられ、密度が大きいほど重質で炭素分が多く、粘度も高い油になります。粘度が高い油はバーナーで細かい霧にしにくく、空気と混ざりにくいため、着火や燃え切りが悪くなります。つまり密度が大きいほど燃焼性はむしろ悪くなるのが実際で、加熱して粘度を下げてから噴霧するなどの工夫が必要になります。「密度が大きいほど燃焼性がよくなる」という記述は、この向きを逆にした誤りです。
覚え方
- 密度大=重質・高粘度=燃焼性は悪い方向。
- 粘度は霧化、流動点は低温での流れやすさ、引火点は着火のしにくさの尺度。
- 残留炭素分が多い油はノズルでカーボンが付きやすい。
理解度チェック
Q.
密度が大きい重油は、燃焼性がよくなるのか悪くなるのか?
悪くなります。密度が大きい油は重質で粘度も高く、霧化しにくいため燃焼性は低下します。
Q.
流動点は何を示す尺度か?
油が流動しなくなる温度で、低温で取り扱うときの難易を判断する尺度です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月