令和2年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問7を解説|排ガス試料採取の材質と測定成分
令和2年度 大気関係技術特論 問7は、JISによる排ガス試料採取で用いる部品の材質と、適用できる測定成分の組合せに関する問題です。誤っている組合せを選びます。
この問題のポイント
採取管・導管・接手管・ろ過材などの材質は、測定したい成分と反応したり吸着したりしないものを選ぶ必要があります。分かれ目はふっ化水素(HF)で、HFはけい素(シリカ)を主成分とするガラスやセラミックスを侵してしまいます。したがって、ふっ化水素の測定にセラミックスを組み合わせる記述は不適です。塩化水素はシリカを侵さないため、シリカガラスと組み合わせても問題ありません。「HFはシリカ系材料を侵す」を軸に見分けます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている組合せ)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 組合せの判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 採取管・分岐管のステンレス鋼で、シアン化水素の測定に用いることができます。 |
| (2) | ×(誤り) | ふっ化水素はけい素(シリカ)を侵すため、セラミックスとの組合せは不適です。 |
| (3) | ○(正しい) | 塩化水素はシリカを侵さないため、導管のシリカガラスと組み合わせて用いることができます。 |
| (4) | ○(正しい) | 接手管のクロロプレーンゴムで、硫化水素の測定に用いることができます。 |
| (5) | ○(正しい) | ろ過材の四ふっ化エチレン樹脂で、アンモニアの測定に用いることができます。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
ふっ化水素(HF)は反応性が高く、けい素(シリカ)を主成分とするガラスやセラミックスを侵します。そのため、ふっ化水素の測定にセラミックス製の採取管・分岐管を使うと材料が傷み、正しい測定ができません。同じシリカ系でも、塩化水素はシリカを侵さないため、選択肢(3)のシリカガラス×塩化水素は成立します。「HFだけはシリカ系材料と相性が悪い」と押さえておけば、この組合せの誤りに気づけます。
覚え方
- ふっ化水素はシリカ(ガラス・セラミックス)を侵す。組合せ不可。
- 塩化水素はシリカを侵さない。シリカガラスと組み合わせOK。
- 材質選びの基本=測定成分と反応・吸着しない材料を選ぶ。
理解度チェック
Q.
ふっ化水素の測定に、ガラスやセラミックスを使えないのはなぜ?
ふっ化水素がけい素(シリカ)を侵すためです。シリカを主成分とする材料は傷み、正しい測定ができません。
Q.
塩化水素の測定にシリカガラスを使えるのはどうして?
塩化水素はシリカを侵さないためです。同じシリカ系でも、ふっ化水素とは相性が異なります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月