令和5年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問2を解説|イオン交換法
令和5年度 水質有害物質特論 問2は、イオン交換法の性質に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
イオン交換樹脂は、水中のイオンを樹脂上のイオンと入れかえて取り除くもので、樹脂が高価なため使い切りにせず再生して繰り返し使うのが基本です。有価金属や工程水の回収にも使われ、共存塩類が多いと目的イオンが取りきれなくなることもあります。引っかけの核心は、陽イオンと陰イオンのどちらを取るかで使う樹脂が決まるという基本です。陽イオンを取りたいなら陽イオン交換樹脂、陰イオンを取りたいなら陰イオン交換樹脂で、選択肢(4)はこの対応を逆に書いています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 樹脂は比較的高価なので、再生して繰り返し使うのが一般的です。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 有価金属の回収や工程水の回収に使われることが多い方法です。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 共存塩類が多量にあると、目的イオンが取りきれず除去できないことがあります。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 陽イオンを交換吸着するには陽イオン交換樹脂を使います。「陰イオン交換樹脂」とする点が誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | キレート樹脂は特定の重金属を選び取る目的に使われます。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
イオン交換樹脂は、樹脂がもともと持つイオンを、水中の同じ符号のイオンと入れかえて取り除きます。つまりプラスの陽イオンを取りたいなら、プラスを放出して取り込む陽イオン交換樹脂を使い、マイナスの陰イオンを取りたいなら陰イオン交換樹脂を使います。選択肢(4)は「陽イオンを交換吸着するときには陰イオン交換樹脂」と、取りたいイオンと樹脂の符号を逆に組み合わせている点が誤りです。符号は必ず同じ側どうしで対応します。
覚え方
- 取りたいイオンと樹脂は同じ符号どうし。陽イオン→陽イオン交換樹脂。
- 樹脂は高価=使い切らず再生して繰り返す。キレート樹脂は特定重金属を選択吸着。
理解度チェック
Q.
水中の陽イオンを取り除くにはどの樹脂を使う?
陽イオン交換樹脂です。取りたいイオンと樹脂は同じ符号どうしで対応します。
Q.
イオン交換樹脂を再生して使うのはなぜ?
樹脂が比較的高価だからです。有価金属や工程水の回収など、繰り返し使う用途に向きます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月