令和3年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問11を解説|高速液体クロマトグラフ法
令和3年度 水質有害物質特論 問11は、高速液体クロマトグラフ法に関する問題です。正しいものを選びます。
この問題のポイント
高速液体クロマトグラフ(HPLC)は、液体の移動相で成分を分ける方法で、加熱して気化させるガスクロマトグラフとは適用範囲が違います。ここでの決め手は、HPLCが試料を加熱しないため、熱で壊れやすい(熱的に不安定な)化合物も測定できるという点です。キャピラリーカラムやPCB検定はガスクロの特徴で、保持時間は定性の手がかりです。これらを混同させる選択肢が並ぶなか、正しいのは選択肢(4)です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | PCBの検定はガスクロマトグラフが用いられます。HPLCとする点が誤りです。 |
| (2) | ×(誤り) | 細長いキャピラリーカラムはガスクロマトグラフの特徴で、HPLCの説明ではありません。誤りです。 |
| (3) | ×(誤り) | 分離能はガスクロマトグラフの方が高く、HPLCがより鋭いとする点が誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | 加熱しないため、ガスクロで測定困難な熱的に不安定な化合物にも適用できます。これが正解です。 |
| (5) | ×(誤り) | 保持時間は定性の手がかりで、定量はピークの面積や高さで行います。誤りです。 |
選択肢(4)のポイント(ここが決め手)
ガスクロマトグラフは試料を加熱・気化させて分離するため、熱で分解したり変質したりする化合物は測定が難しくなります。これに対し高速液体クロマトグラフは液体の移動相を使い、加熱を必要としないため、熱的に不安定な化合物でも壊さずに測定できます。この「加熱しない」という違いが選択肢(4)を正しい記述にしています。一方、キャピラリーカラム・PCB検定・保持時間による定量はガスクロの特徴や定性の話であり、HPLCの説明として並べた引っかけです。
覚え方
- HPLCは加熱しないので熱に弱い化合物も測定できる。
- キャピラリーカラム・PCB検定・高い分離能はガスクロ側/保持時間は定性。
理解度チェック
Q.
高速液体クロマトグラフが熱的に不安定な化合物にも使える理由は?
液体の移動相を使い加熱を必要としないため、熱で壊れやすい化合物も測定できます。
Q.
クロマトグラムの保持時間は、定性と定量のどちらの手がかり?
定性の手がかりです。定量はピークの面積や高さで行います。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月