令和元年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問10を解説|1,4‑ジオキサンの性質
令和元年度 水質有害物質特論 問10は、1,4‑ジオキサン排水の性質と処理の難しさに関する問題です。記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
1,4‑ジオキサンは水とよく混ざり合う物質で、そのため凝集沈殿や活性炭吸着では除去しにくく、分解が難しいことが処理上の課題です。引っかけの核心は水との親和性で、1,4‑ジオキサンは親水性が高く、水から分離しにくいのが実情です。選択肢(1)が「疎水性が高く」と親水・疎水を逆に書いている点が誤りです。沸点が水に近いという部分は正しく、混同しないように読み分けます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 1,4‑ジオキサンは水とよく混ざる親水性の物質です。「疎水性が高く」とする点が誤りです。 |
| (2) | ○(正しい) | 水とよく混ざるため、水からの分離は難しく、正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 凝集沈殿や活性炭吸着では除去が困難で、正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 活性汚泥法では処理困難とされてきたが、分解菌を用いた除去技術の開発が進み、正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | オゾン酸化や促進酸化など強い酸化力による分解法の開発が進み、正しい記述です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
1,4‑ジオキサンは分子内に酸素を含む環状エーテルで、水とあらゆる割合で混ざり合う親水性の高い物質です。この性質のために、油水分離や凝集沈殿、活性炭吸着といった「水と分けて取り除く」手法が効きにくく、処理が難しくなります。選択肢(1)は「疎水性が高く」と親水と疎水を逆に述べている点が誤りです。なお沸点が水に近いという記述自体は正しく、誤りはあくまで親水・疎水の取り違えにあります。除去は活性汚泥の分解菌や促進酸化など「分解する」方向で進みます。
覚え方
- 1,4‑ジオキサンは親水性が高く水と分離しにくい。疎水性ではない。
- 凝集沈殿・活性炭では取りにくい=「分ける」より「分解する」。
- 除去は分解菌・オゾン酸化・促進酸化で進める。
理解度チェック
Q.
1,4‑ジオキサンは親水性・疎水性のどちら?
親水性です。水とよく混ざるため、水からの分離が難しくなります。
Q.
凝集沈殿や活性炭吸着が効きにくいのはなぜ?
親水性が高く水と分離しにくいためです。分解菌や促進酸化など分解する方向で処理します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月