令和7年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問11を解説|硝化反応
令和7年度 水質関係技術特論 問11は、生物学的硝化脱窒素法における硝化反応に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
硝化は、アンモニア性窒素を亜硝酸・硝酸へと酸化する反応で、独立栄養性の硝化菌が担います。硝化菌は増殖が遅く、酸素を消費する好気性の反応であることが基本です。引っかけの核心は硝化と酸素の関係で、硝化は溶存酸素が十分ある好気条件でこそ進みます。選択肢(5)はこれを正反対に、酸素を必要とせず好気条件下では起こらないと述べており、酸素の要否をひっくり返して取り違えさせる作りになっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 硝化菌は独立栄養細菌で、従属栄養細菌より増殖速度が小さいです。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 硝化菌を保持するのに必要なSRTは、従属栄養細菌より長くなります。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 硝化槽内のpHは中性付近に保つのが望ましいです。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | およそ15℃以下になると硝化速度は著しく低下します。正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | 硝化反応が酸素を必要とせず好気条件下では起こらないとする点が誤りです。硝化は酸素を使う好気反応です。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
硝化は、アンモニア性窒素を亜硝酸、さらに硝酸へと酸化する反応で、その過程で酸素を消費する好気性の反応です。選択肢(5)は「酸素を必要としないため、好気条件下では硝化は生じない」と、酸素との関係を正反対に述べている点が誤りです。実際は溶存酸素が十分ある好気条件でこそ硝化が進み、酸素が不足すると硝化は停滞します。無酸素条件で進むのは硝酸を窒素ガスに還元する脱窒であり、硝化と脱窒の酸素条件を取り違えさせる作りです。
覚え方
- 硝化は好気、酸素を使ってアンモニアを硝酸へ。
- 脱窒は無酸素、硝酸を窒素ガスへ。
- 硝化菌は独立栄養で増殖が遅く、長いSRTが必要。
- およそ15℃以下で硝化速度が急低下。
理解度チェック
Q.
硝化反応が進むのは好気・無酸素のどちらの条件?
好気条件です。酸素を使ってアンモニアを硝酸へ酸化します。酸素不要とする記述は誤りです。
Q.
硝化菌の保持にSRTを長くとる理由は?
硝化菌は独立栄養で増殖速度が遅いため、槽内に留めるには従属栄養細菌より長いSRTが必要だからです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月