1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 水質関係技術特論
  4. 令和6年
  5. > 問20 鉄鋼業の安水処理フロー

令和6年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問20を解説|鉄鋼業の安水処理フロー

令和6年度 水質関係技術特論 問20は、鉄鋼業の安水処理のフロー例で、A・B・Cに当てはまる施設の正しい組合せを選ぶ問題です。安水とはコークス炉ガスの精製で生じる排水で、その処理が進む順番から施設を当てはめます。

この問題のポイント

安水は、コークス炉ガスを精製する過程で発生する排水で、高濃度のアンモニアに加えてフェノールやシアンなどの有機物を多く含みます。処理は「まず高濃度のアンモニアを物理的に追い出し、次に生物処理で有機物を分解し、最後に残った固形分を沈めて分離する」という順で進みます。分かれ目は、この前処理→生物処理→固液分離の順番を、各施設のはたらきから正しく並べられるかです。アンモニア負荷を先に下げてから生物処理につなぐ、という向きを押さえるのが要点です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)

各施設のはたらき

記号入る施設はたらき
A脱安ストリッパー高濃度のアンモニアを曝気・加熱で気相へ追い出す前処理。後段の生物処理の負荷を先に下げます。
B曝気槽微生物によってフェノールやシアンなどの有機物を分解する生物処理の中心です。
C凝集沈殿槽凝集剤で残りの懸濁物や汚泥を集めて沈め、清澄な処理水を得る仕上げの固液分離です。

ここが分かれ目

まず問われるのは、Aをなぜ脱安ストリッパーにするかです。安水はアンモニアが高濃度なので、いきなり生物処理へ送ると微生物への負荷が大きく、処理が乱れます。そこで先にストリッパーでアンモニアを大きく減らす前処理を最初に置くのが正解の並びです。曝気槽を先頭に置く組合せや、凝集沈殿槽を先頭に置く組合せは、アンモニア負荷を下げないまま生物処理や固液分離に入ることになり、順番が逆で誤りです。生物処理で分解しきったあとに、残った固形分を凝集沈殿で仕上げる、という流れで並べれば、A=脱安ストリッパー、B=曝気槽、C=凝集沈殿槽と決まります。

覚え方

  • 安水処理の順は脱安ストリッパー→曝気槽→凝集沈殿槽。前処理・生物処理・固液分離の三段。
  • 高濃度アンモニアはまず物理的に追い出す。生物処理の前に負荷を下げるのが鉄則。
  • 仕上げは凝集沈殿で固形分を沈めて清澄な処理水にする。

理解度チェック

Q.

安水処理で脱安ストリッパーを最初に置くのはなぜ?

安水は高濃度のアンモニアを含み、そのまま生物処理へ送ると微生物への負荷が大きすぎるためです。先にストリッパーでアンモニアを追い出して負荷を下げます。

Q.

安水処理フローで最後の凝集沈殿槽の役割は?

凝集剤で残った懸濁物や汚泥を集めて沈め、清澄な処理水を得る固液分離の仕上げです。生物処理の後段に置かれます。

令和6年 水質関係技術特論 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF