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令和5年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問11を解説|活性汚泥の維持管理

令和5年度 水質関係技術特論 問11は、活性汚泥処理装置の維持管理に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

活性汚泥法の運転では、溶存酸素・pH・返送汚泥率・SRT(汚泥滞留時間)など複数の指標を見ながら微生物の働きを保ちます。引っかけの核心は硝化とSRTの関係です。アンモニア態窒素を硝化する硝化細菌は増殖が遅いため、SRTを短くすると菌が槽外へ流れ出て(洗い出し)硝化が進まなくなります。硝化を進めたいならSRTは長く(大きく)とるのが正しく、これを「小さくとる」と逆に書いた選択肢が誤りです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)微生物の活性が落ちると酸素の消費が減るため、曝気槽の溶存酸素濃度は急に上がります。異常検知の目安になり、正しい記述です。
(2)○(正しい)活性汚泥の微生物は中性付近で最もよく働くため、曝気槽のpHは中性付近に保ちます。正しい記述です。
(3)○(正しい)脱窒には水素供与体としてBODが必要で、硝酸態窒素量のおおよそ3倍量が目安とされます。正しい記述です。
(4)○(正しい)返送汚泥のSS濃度が一定なら、返送汚泥率を上げるほど曝気槽へ戻る汚泥量が増え、MLSS濃度は高くなります。正しい記述です。
(5)×(誤り)硝化を進めるにはSRTを大きく(長く)とる必要があります。小さくとるとしている点が誤りです。

選択肢(5)のポイント(ここが誤り)

アンモニア態窒素を硝酸へ変える硝化細菌は増殖速度が遅いのが特徴です。SRT(汚泥が槽内にとどまる平均時間)を短くとると、菌が増える前に汚泥とともに系外へ抜けてしまい、硝化が成立しません。したがって硝化を狙うときは通常の活性汚泥法よりSRTを大きく(長く)とる必要があります。選択肢(5)はこれを「SRTを小さくとる」と逆向きに述べている点が誤りです。有機物の除去だけなら短いSRTでも足りますが、硝化を加えると条件が変わる、という対応関係を押さえておきます。

覚え方

  • 硝化細菌は増殖が遅い=SRTは長くとる
  • 活性が落ちると溶存酸素は急上昇(酸素を使わなくなるため)。
  • 返送汚泥率を上げるほど曝気槽MLSSは高くなる。
  • 脱窒に必要なBODは硝酸態窒素の約3倍量

理解度チェック

Q.

硝化を進めたいとき、SRTは大きくとる?小さくとる?

大きく(長く)とるのが正しいです。硝化細菌は増殖が遅く、SRTを短くすると洗い出されて硝化が進みません。

Q.

曝気槽の溶存酸素が急に高くなったら何を疑う?

微生物の活性低下です。酸素の消費が減るため溶存酸素が上がります。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF