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令和5年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問10を解説|標準活性汚泥法

令和5年度 水質関係技術特論 問10は、標準活性汚泥法の基本用語と運転に関する問題です。BOD汚泥負荷・返送汚泥・MLSSやMLVSS・栄養塩類などの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題のポイント

活性汚泥法では、微生物の量を表すMLSSを一定に保ちながらBODを分解します。汚泥を沈殿池から返送してMLSSを維持し、増えた分は余剰汚泥として抜くこと、BODの分解には窒素やりんの栄養塩類が要ることは素直な記述です。分かれ目はMLVSSの中身です。MLVSSは「揮発性」の浮遊物質、つまり燃やすと飛ぶ有機物質量を指し、生物量に近い指標として使われます。これを「無機物質量」と書いた肢が誤りです。揮発性=有機、と結びつけば見抜けます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)BOD汚泥負荷は、MLSS 1 kg当たり1日に流入するBODのkg数で表されます。定義どおりです。
(2)○(正しい)槽内のMLSS濃度を保つため、沈殿池から汚泥を曝気槽へ返送します。
(3)×(誤り)MLVSSは揮発性=有機物質量です。生物量に近い指標である点は正しいですが、「無機物質量」が誤りです。
(4)○(正しい)MLSS濃度を一定に保つには、増えた汚泥を余剰汚泥として系外へ抜き出す必要があります。
(5)○(正しい)BODを効率よく酸化分解するには、栄養塩類として窒素とりんが必要です。

選択肢(3)のポイント(ここが誤り)

MLSSは曝気槽の浮遊物質全体の量で、その中には微生物などの有機分と、砂や無機塩などの無機分が混ざっています。試料を強熱すると有機分だけが燃えて飛び、この飛んだ分(揮発分)がMLVSSです。つまりMLVSSはMLSS中の有機物質量であり、無機物質量ではありません。有機分は微生物そのものにほぼ対応するので、MLVSSはMLSSより生物量に近い指標として扱われます。「無機物質量」と書き換えると、揮発性という言葉の意味と正反対になり誤りです。

覚え方

  • MLVSSは揮発性=有機物質量。燃やすと飛ぶ分=生物量に近い。
  • MLSS=有機+無機の全体。MLVSSはそのうちの有機分。無機分と取り違えない。
  • MLSSは返送で維持し、増えた分は余剰汚泥で抜く。BOD分解には窒素・りんが必要。

理解度チェック

Q.

MLVSSはMLSS中の何の量を表す?

有機物質量です。揮発性の浮遊物質で、微生物などの有機分に対応し、生物量に近い指標とされます。

Q.

曝気槽のMLSS濃度を一定に保つために必要な操作は?

沈殿池からの汚泥返送でMLSSを維持し、増えた分を余剰汚泥として系外へ抜き出すことです。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF