令和2年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問11を解説|ステップエアレーション法
令和2年度 水質関係技術特論 問11は、ステップエアレーション法の説明に関する問題です。五つの記述のうち、この方法を正しく説明している正しいものを選びます。
この問題のポイント
ステップエアレーション法は活性汚泥法の変法の一つで、排水を曝気槽の入口に全量まとめて入れるのではなく、流下方向に沿った数箇所から分割して流入させるのが特徴です。こうすると酸素の必要量(BOD負荷)が槽全体に分散し、入口付近だけ酸素が不足する状態を避けられます。引っかけの核心は、選択肢に純酸素法・回分法・オキシデーションディッチ法・膜分離活性汚泥法といった別の変法の説明が混ぜてある点で、それぞれがどの方式の特徴かを見分けられれば正解の一つに絞れます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(正しい記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 空気の代わりに酸素を使うのは純酸素活性汚泥法の説明で、ステップエアレーション法ではありません。 |
| (2) | ×(誤り) | 流入・反応・沈殿・排出を一つの槽で繰り返すのは回分式活性汚泥法の説明です。 |
| (3) | ×(誤り) | 環状で浅い曝気槽を用いるのはオキシデーションディッチ法の説明です。 |
| (4) | ×(誤り) | 膜エレメントを浸漬し吸引ろ過するのは膜分離活性汚泥法の説明です。 |
| (5) | ○(正しい) | 排水を曝気槽の流下方向の数箇所から分割して入れる、まさにステップエアレーション法の説明です。正しい記述です。 |
選択肢(5)のポイント(正しいのはこれ)
ふつうの活性汚泥法は、排水を曝気槽の入口に一度に流し込みます。すると入口付近で汚濁物質(BOD)が集中し、微生物が使う酸素の要求量もそこに偏るため、入口だけ酸素が足りなくなりがちです。ステップエアレーション法は、この排水を複数の地点に分けて流し込むことで、酸素の必要量を槽全体にならします。選択肢(5)はこの「流下方向の数箇所から分割流入」という核心を正しく述べています。他の四つは、純酸素法・回分法・オキシデーションディッチ法・膜分離法という別方式の特徴であり、ステップエアレーション法の説明にはなっていません。
覚え方
- ステップエアレーション法=排水を流下方向の数箇所に分割流入して酸素要求を平準化。
- 別方式と混同注意=純酸素法(空気でなく酸素)・回分法(単槽で繰り返し)・OD法(環状で浅い槽)・膜分離法(膜で固液分離)。
理解度チェック
ステップエアレーション法で排水はどのように入れる?
曝気槽の流下方向に沿った数箇所から分割して流入させます。酸素の必要量を槽全体に分散させ、入口付近の酸素不足を避けるのが狙いです。
「空気の代わりに酸素を使う」のはどの方式?
純酸素活性汚泥法です。ステップエアレーション法とは別の変法なので、説明の取り違えに注意します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月