令和2年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問10を解説|曝気槽容積とMLSS
令和2年度 水質関係技術特論 問10は、活性汚泥法の曝気槽容積とMLSSの組合せを選ぶ計算問題です。流入水量・BOD濃度・BOD汚泥負荷から、条件を満たす容積とMLSSの正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
BOD汚泥負荷=(流入水量×BOD濃度)÷(曝気槽容積×MLSS)という関係を使います。まず一日に入るBOD量を求め、それを負荷で割ると「容積×MLSS」の値が決まります。分かれ目は、容積とMLSSは別々に決まるのではなく、その積が一定値になる組合せを選ぶ点です。今回は容積×MLSS=50 kgとなり、これを満たす組合せは容積25 m3・MLSS2000 mg/Lです。単位換算を丁寧にすれば、選択肢の掛け算で確かめられます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
計算の手順
- 一日に入るBOD量を求める。流入80 m3/日 × BOD濃度250 mg/L(=250 g/m3)=20000 g/日=20 kg BOD/日。
- BOD汚泥負荷の式を変形:容積×MLSS=一日のBOD量 ÷ BOD汚泥負荷=20 ÷ 0.4=50 kg。
- MLSSを kg/m3 にそろえて、容積×MLSS=50となる組合せを探す。
- 選択肢(4):容積25 m3 × MLSS2000 mg/L(=2.0 kg/m3)=25 × 2.0=50 kg。条件に一致。
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説(容積×MLSS) |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 容積40 × MLSS1.0=40 kgで、必要な50 kgに届きません。 |
| (2) | ×(誤り) | 容積40 × MLSS1.5=60 kgで、50 kgを超えています。 |
| (3) | ×(誤り) | 容積30 × MLSS1.5=45 kgで、50 kgに届きません。 |
| (4) | ○(正しい) | 容積25 × MLSS2.0=50 kgで、条件をちょうど満たします。 |
| (5) | ×(誤り) | 容積20 × MLSS2.0=40 kgで、必要な50 kgに届きません。 |
ここが分かれ目
この問題は、容積かMLSSのどちらか一方だけを見ると選べません。効くのは両者の積で、条件を満たすのは容積×MLSS=50 kgとなる組合せだけです。ここでMLSSの単位を mg/L のまま容積 m3 と掛けると桁がずれるので、MLSSは kg/m3(2000 mg/L=2.0 kg/m3)に直してから掛けます。各選択肢の積を順に計算し、50 kgになるのは選択肢(4)だけだと確かめれば確実です。
覚え方
- 組合せ問題は容積×MLSS=一日のBOD量÷負荷を先に出し、積で照合。
- MLSSは kg/m3 に換算(2000 mg/L=2.0 kg/m3)してから掛ける。
- 容積とMLSSは片方だけでは決まらない。積が同じなら条件を満たす。
理解度チェック
Q.
条件を満たす「容積×MLSS」の値は?
50 kgです。一日のBOD量20 kg ÷ BOD汚泥負荷0.4=50 kgと求まります。
Q.
正しい容積とMLSSの組合せは?
容積25 m3・MLSS2000 mg/Lです。25 × 2.0 kg/m3=50 kgで条件に一致します。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月