令和元年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問6を解説|活性炭と活性炭吸着
令和元年度 水質関係技術特論 問6は、活性炭と活性炭吸着に関する正誤問題です。活性炭の作られ方や分類、吸着の性質について、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
活性炭は、凝集沈殿やろ過、生物処理では取りきれない微量の有機物を吸着で除く仕上げ材です。有機系原料を炭化・賦活して多孔質にし、広い表面積で吸着力を持たせます。粒子径では粉末炭と粒状炭、原料では木質系と石炭系に分けられます。引っかけの核心は吸着されやすい分子の向きです。活性炭の表面は疎水性なので、水になじみやすい分子と、なじみにくい分子のどちらが吸着されやすいかを取り違えさせる作りになっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 凝集沈殿・ろ過・生物処理で除けない微量の有機物などの除去に用いられます。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 有機系原料を炭化・賦活して多孔質構造をつくり、広い表面積で吸着力を高めます。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 粒子径により粉末炭と粒状炭に分類されます。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 原料により木質系や石炭系などに分類されます。正しい記述です。 |
| (5) | ×(誤り) | 活性炭表面は疎水性なので、疎水性の強い分子ほど吸着されやすくなります。「親水性の強い分子ほど」は逆で誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
活性炭の表面は水になじみにくい疎水性の性質を持ちます。似た性質どうしが引き合うため、水になじみにくい疎水性の強い分子ほど活性炭に吸着されやすく、逆に水になじみやすい親水性の分子は水中に留まりやすく吸着されにくくなります。選択肢(5)は「親水性の強い分子ほど吸着されやすい」と向きを逆に書いている点が誤りです。前半の「表面は疎水性が強い」は正しいだけに、後半の向きに引っかけがあります。
この問題に関連する用語解説
覚え方
- 活性炭は表面が疎水性。疎水性の強い分子ほど吸着されやすい。親水性ほど、は逆。
- 作り方=有機系原料を炭化・賦活で多孔質。分類は粒径(粉末・粒状)と原料(木質・石炭)。
- 役割=凝集沈殿やろ過で取れない微量有機物の仕上げ除去。
理解度チェック
Q.
活性炭に吸着されやすいのは親水性・疎水性どちらの分子?
疎水性の強い分子です。活性炭表面が疎水性なので、水になじみにくい分子ほど吸着されます。「親水性ほど」は誤りです。
Q.
活性炭はどのように吸着力を得ている?
有機系原料を炭化・賦活して多孔質構造にし、広い表面積を持たせることで吸着能力を高めています。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月