令和7年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問3を解説|膨張形消音器の伝達損失
令和7年度 騒音・振動特論 問3は、膨張形消音器の伝達損失の周波数特性に関する問題です。膨張比は変えずに空洞(膨張室)の長さを2倍にしたとき、正しい周波数特性のグラフを選びます。
この問題のポイント
膨張形消音器の伝達損失は、周波数に対して山と谷を繰り返す波打った形になります。ここで押さえるべきは2つの独立した性質です。ひとつは山の高さ(最大伝達損失)で、これは断面積の比=膨張比だけで決まります。もうひとつは山の並ぶ間隔(周波数の周期)で、これは空洞の長さで決まります。本問は膨張比を変えないので山の高さはそのまま、長さを2倍にするので山の間隔(周期)が半分になり、同じ周波数範囲に山が2倍細かく並びます。これを表したグラフが選択肢(3)です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の判定
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (3) | ○(正しい) | 山の高さは元のまま、山の間隔(周波数周期)が半分になっており、条件と一致します。 |
| (3)以外 | ×(誤り) | 山の高さを変えてしまう、間隔をそのままにする、逆に間隔を2倍に広げるなど、膨張比一定・長さ2倍の条件に合いません。 |
ここが分かれ目
取り違えの核心は「高さを決める要素と間隔を決める要素を混同すること」です。伝達損失の山の高さ(最大値)は膨張比で決まり、今回は変えていないので高さは変化しません。一方、山が現れる周波数の間隔は空洞長に反比例するので、長さを2倍にすると間隔は半分になります。「高さそのまま・間隔が詰まる」——この2点をどちらも満たすグラフだけが正解で、それが選択肢(3)です。長さを変えたのに高さまで動いているグラフや、間隔が変わらない・逆に広がっているグラフは除外できます。
覚え方
- 膨張形消音器の山の高さ=膨張比、山の間隔=空洞の長さで決まる。
- 長さを2倍→周波数の周期は半分(山が2倍細かくなる)。高さは不変。
- 「高さは面積比、間隔は長さ」で2軸を切り分ける。
理解度チェック
膨張形消音器の伝達損失の「山の高さ」を決めるのは?
膨張比(断面積の比)です。空洞の長さを変えても、膨張比が同じなら山の高さは変わりません。
空洞の長さを2倍にすると、山の並ぶ間隔はどうなる?
半分になります。山の現れる周波数は空洞長に反比例するため、同じ周波数範囲に山が2倍細かく並びます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月