令和6年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問27を解説|振動レベル計の器差
令和6年度 騒音・振動特論 問27は、校正用振動台で既知の振動を与え、振動レベル計の器差を求める計算問題です。最も近い値を選びます。
この問題のポイント
器差は「指示値−真の値」です。真の値は、与えられた変位振幅と周波数から計算します。まず全変位振幅(両振幅)から片側の変位振幅を出し、加速度の実効値を(2πf)²で求めて振動加速度レベルにし、16 Hzの鉛直方向の感覚補正を差し引いて真の振動レベルを得ます。この真値と指示値73 dBの差が器差です。手順どおり計算すると真値は約71 dBとなり、器差は73−71=約+2 dBで、答えは選択肢(5)です。全振幅を片振幅と取り違えたり、感覚補正を忘れると符号や値がずれます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | × | −2 dB。器差の符号を逆にとった値で、指示値が真値より小さい場合の答えです。 |
| (2) | × | −1 dB。真値をやや大きく見積もると近づく値です。 |
| (3) | × | 0 dB。指示値と真値が一致した場合の値で、実際は約2 dBの差があります。 |
| (4) | × | +1 dB。感覚補正や振幅の扱いを少し変えると出る値ですが、正しくは約+2 dBです。 |
| (5) | ○(最も近い) | +2 dB。真値約71 dBと指示値73 dBの差で、正しい手順による答えです。 |
計算の手順(正解の求め方)
まず変位振幅です。全変位振幅(両振幅)が20 μmなので、片側の変位振幅D=10 μm=1.0×10⁻⁵ mです。次に加速度で、正弦振動では加速度の大きさは (2πf)²×D です。f=16 Hzより (2π×16)²≒1.0×10⁴ で、これに変位振幅を掛け、実効値にすると a≒0.07 m/s²程度になります。
この加速度を振動加速度レベルにすると、基準10⁻⁵ m/s²に対して 20・log(0.07/10⁻⁵)≒約77 dB です。振動レベルはここに16 Hzの鉛直感覚補正(8 Hzより高い側で約−6 dB)を加えるので、真の値は 77−6=約71 dBとなります。器差は指示値−真値=73−71=約+2 dBで、選択肢(5)が正解です。
覚え方
- 器差=指示値−真の値。符号に注意。
- 全(両)振幅は片振幅の2倍。加速度=(2πf)²×変位振幅。
- 真の振動レベルは、加速度レベルに感覚補正を加えて出す。
理解度チェック
器差はどう定義される?
指示値−真の値です。指示値のほうが大きければ器差はプラスになります。
変位振幅から加速度を出す式は?
正弦振動では加速度の大きさ=(2πf)²×変位振幅です。周波数の2乗で効いてきます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月