令和6年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問22を解説|防振ゴムの特徴
令和6年度 騒音・振動特論 問22は、防振材料として使う防振ゴムの性質に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
防振ゴムは形状の自由度が高く、1個で三方向のばね定数を設定でき、内部減衰があるため高周波の絶縁にも比較的向くなど、多くの利点があります。一方で、ゴムは有機材料なので熱・寒さ・油・オゾン・紫外線・経年の影響を受けて劣化します。引っかけの核心は、この弱点を伏せて「あらゆる環境で使用できる」と言い切っている点です。金属ばねと違い、使用環境や温度範囲には制約があります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 成形しやすく、形状を比較的自由に選べます。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 内部減衰があるため、金属ばねが苦手な高周波振動の絶縁にも有効です。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 形状や配置により、1個で三方向のばね定数を選択できます。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | ゴムは熱・寒さ・油・老化に弱く使用環境に制約があるため、あらゆる環境で使えるとする点が誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | ゴムは動的ばね定数が静的より大きくなるため、設計で考慮が要ります。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
防振ゴムはゴム弾性を利用する有機材料で、周囲の環境から強く影響を受けます。高温では軟化やへたり、低温では硬化、油やオゾン・紫外線では表面の劣化や亀裂が進み、時間とともにばね特性が変化します。そのため、高温部・油の付着する場所・屋外の強い日射下などでは、耐環境性の高いゴム種を選ぶか、金属ばねなど別の防振材に替える必要があります。選択肢(4)はこうした制約に触れずに「あらゆる環境で使用することができる」と述べており、そこが誤りです。ゴムは万能ではなく、使用条件に応じた材料選定が前提になります。
覚え方
- 防振ゴムの利点=形状自由・三方向のばね・高周波も絶縁・内部減衰あり。
- 弱点=熱・寒さ・油・オゾン・老化に弱い(あらゆる環境は不可)。
- 設計では動的ばね定数(静的より大きい)を考慮。
理解度チェック
Q.
防振ゴムが苦手とする使用環境は?
高温・低温、油やオゾン・紫外線にさらされる場所です。劣化してばね特性が変わるため、環境に応じた材料選定が必要です。
Q.
防振ゴムの設計で動的ばね定数に注意するのはなぜ?
ゴムは動的ばね定数が静的な値より大きくなり、実際の振動下では固有振動数が高めになるためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月