令和5年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問7を解説|吸音機構と周波数特性
令和5年度 騒音・振動特論 問7は、吸音機構の断面構造と吸音率の周波数特性を対応づける組合せ問題です。特性(a)(b)(c)に合う断面構造(1)(2)(3)の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
吸音機構は、得意な周波数帯で見分けられます。多孔質材料は高い周波数をよく吸い、背後空気層をもつ板(膜)振動型は低い周波数にピークを持ち、穴あき板などの共鳴器型は特定の中周波数に鋭いピークが立ちます。分かれ目は、グラフのピークがどの周波数帯にあるかを、この三つの型に当てはめて読むことです。ピークの位置から各特性を型に対応させると、正しい組合せは選択肢(1)になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
正しい組合せ
| 周波数特性 | 断面構造 | 読み解き |
|---|---|---|
| (a) | 断面構造(2) | (a)の特性に合う吸音機構が断面構造(2)です。ピークの位置と型を対応させて読みます。 |
| (b) | 断面構造(3) | (b)の特性は断面構造(3)に対応します。 |
| (c) | 断面構造(1) | (c)の特性は断面構造(1)に対応します。 |
この (a)=断面構造(2)、(b)=断面構造(3)、(c)=断面構造(1) の並びが選択肢(1)であり、これが正解です。他の選択肢は少なくとも1か所で型とピーク位置の対応がずれています。
ここが分かれ目
三つの吸音機構は、吸音率が高くなる周波数帯が異なります。ここを取り違えないことが分かれ目です。
- 多孔質材料(グラスウール等):空気の粘性で音のエネルギーを熱に変える。高い周波数ほど吸音率が高く、低音は苦手。厚くすると低音側へ効果が広がる。
- 板(膜)振動型:背後に空気層をもつ板が音で振動して吸う。低い周波数に吸音のピークが立つ。
- 共鳴器型(穴あき板+背後空気層など):気柱の共鳴で吸う。特定の中周波数に鋭いピークが出る。
グラフのピークが高音側なら多孔質、低音側なら板振動、中音域に山なら共鳴器、と対応づければ、断面構造の番号に迷わず結び付けられます。
覚え方
- 吸音の得意帯:多孔質は高音・板振動は低音・共鳴器は中音のピーク。
- 多孔質は厚く/背後空気層を設けると低音側へ効果が伸びる。
理解度チェック
Q.
多孔質材料はどの周波数帯をよく吸う?
高い周波数です。低音は苦手で、厚くしたり背後に空気層を設けたりすると低音側にも効果が広がります。
Q.
低い周波数の吸音に向くのはどの機構?
板(膜)振動型です。背後空気層をもつ板が音で振動し、低音域に吸音のピークが立ちます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月