令和4年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問25を解説|振動の測定機器
令和4年度 騒音・振動特論 問25は、振動の測定機器(ピックアップ、周波数分析器、振動レベル計、波形記録器)に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
分かれ目は周波数分析器の「定比帯域幅形」の性質です。定比帯域幅形は中心周波数の一定割合を帯域幅にする方式(例:1/1・1/3オクターブ)なので、周波数が高くなるほど帯域幅(Hz)が広がり、細かく分けられなくなります。つまり周波数分解能は低くなるので、「高くなると分解能が高くなる」は逆です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ピックアップ質量が大きいと被測定物の振動を抑えるので、影響の小さいものを使います。 |
| (2) | ×(誤り) | 定比帯域幅形は周波数が高いほど帯域幅が広く、分解能は低下します。「高くなる」は逆です。 |
| (3) | ○(正しい) | FFT方式の伝達関数演算は2点間の関係を詳細に調べるのに有効です。 |
| (4) | ○(正しい) | 振動レベル計の指示値だけで卓越周期・ピーク値・伝搬速度などを求めるのは困難です。 |
| (5) | ○(正しい) | 波形記録器は形式により使用周波数の上限が限られるので、用途に合わせて選びます。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
定比帯域幅形は、中心周波数に比例した帯域幅で分析します。周波数が2倍になれば帯域幅も2倍になるため、高い周波数ほど細かく分けられず周波数分解能は低くなります。「周波数が高くなると分解能が高くなる」は逆で、これが誤りです。全域で一定の帯域幅(Hz)をもつ「定幅形(FFT分析器など)」と取り違えないようにします。
覚え方
- 定比帯域幅形=高周波ほど帯域が広く分解能は低い。
- 定幅形(FFT)=全域一定の帯域幅。
- ピックアップは軽く(被測定物に影響しない)。
理解度チェック
Q.
定比帯域幅形の分析器で、周波数が高くなると分解能はどうなるか?
帯域幅が広がるため分解能は低くなります。「高くなる」は誤りです。
Q.
2点間の振動の関係を詳しく調べるのに有効な機能は?
FFT方式の周波数分析器の伝達関数演算機能です。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月