令和4年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問22を解説|防振材料の特徴
令和4年度 騒音・振動特論 問22は、防振材料(重ね板ばね、皿ばね、空気ばね、ワイヤメッシュ、摩擦ダンパ)の特徴に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
防振材料は「ばね特性の線形性」「摩擦・減衰の有無」「振幅による特性の変化」がそれぞれ異なります。分かれ目は重ね板ばねです。板と板が擦れ合う板間摩擦があるため、動的ばね定数は振幅によって大きく変わります(=振幅依存性が大きい)。「振幅依存性は小さい」は逆向きの記述です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 重ね板ばねは板間摩擦により動的ばね定数の振幅依存性が大きく、「小さい」は逆です。 |
| (2) | ○(正しい) | 皿ばねは4枚以上並列にするとヒステリシスの幅が著しく大きくなるため通常は避けます。 |
| (3) | ○(正しい) | ベローズ形の空気ばねは山数が多い(4山以上)とバックリングしやすくなります。 |
| (4) | ○(正しい) | ワイヤメッシュスポンジは非線形で、線間摩擦によるヒステリシスをもちます。 |
| (5) | ○(正しい) | 摩擦ダンパは大振幅のときにスティックスリップが発生する場合があります。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
重ね板ばねの板間摩擦は、不安定であるだけでなく、動的ばね定数を振幅によって大きく変えます。したがって「動的ばね定数の振幅依存性は小さい」は誤りで、正しくは振幅依存性が大きいです。前半の「板間摩擦力は不安定」は正しい記述なので、後半の言い切りだけが逆になっている点に注意します。
覚え方
- 重ね板ばね=板間摩擦→動的ばね定数の振幅依存性は大きい。
- 皿ばねの多数並列はヒステリシス増で避ける。
- ベローズ形空気ばねは山数が多いとバックリング。
理解度チェック
Q.
重ね板ばねの動的ばね定数は、振幅によってどうなるか?
板間摩擦のため振幅依存性が大きく、振幅によって大きく変わります。「振幅依存性は小さい」は誤りです。
Q.
摩擦ダンパで大振幅のときに起こりやすい現象は?
スティックスリップ(固着とすべりの繰り返し)が発生する場合があります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月