令和4年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問17を解説|機械振動対策の考え方
令和4年度 騒音・振動特論 問17は、工場などにおける機械振動対策の基本的な考え方に関する問題です。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題のポイント
機械振動対策の王道は「加振力そのものを減らす・伝わりにくくする・受け側を重くする」の3方向です。回転体のバランス取り、弾性支持、緩衝材、基礎重量の増加は、いずれもこの考え方に沿った定石です。分かれ目は往復動式圧縮機の据付方にあります。往復運動は不釣り合い力やモーメントが大きいため、圧縮機と主電動機は共通の頑丈な架台に一体化して据えるのが正しく、「なるべく独立させる」は逆向きの記述です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 回転体の釣り合いを整えて加振力そのものを小さくする根本対策です。 |
| (2) | ○(正しい) | 弾性支持で振動を絶縁するのは基本の手法です。 |
| (3) | ○(正しい) | 機械と基礎の間の緩衝材で振動の伝達を抑えます。 |
| (4) | ○(正しい) | 基礎重量を増やすと振幅が小さくなり効果的です。 |
| (5) | ×(誤り) | 往復動圧縮機は圧縮機と主電動機を共通架台に一体化するのが正しく、独立させるは逆です。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
往復動式圧縮機は、往復運動による大きな不釣り合い力や慣性モーメントを生みます。圧縮機と主電動機の架台をなるべく独立させると、両者の相対的な振動や芯ずれ(アライメント不良)を招きやすくなります。そのため、圧縮機と主電動機は共通の剛な架台に一体化して据え付けるのが定石で、独立させるという記述は最も不適当です。
覚え方
- 往復動圧縮機=圧縮機と主電動機は共通架台に一体化。
- 振動対策の3方向=加振力を減らす/伝えない/受けを重く。
- 基礎は重く・剛に。
理解度チェック
Q.
往復動式圧縮機の圧縮機と主電動機の架台は、独立させるべきか?
いいえ。不釣り合い力が大きいので、共通の剛な架台に一体化して据えるのが正しい考え方です。
Q.
機械基礎の重量を増やすと振動対策になるのはなぜか?
同じ加振力でも受け側の質量が大きいほど振幅が小さくなるためです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月