令和4年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問1を解説|膨張形消音器の伝達損失
令和4年度 騒音・振動特論 問1は、膨張形消音器の伝達損失が最大になる膨張部の長さを求める計算問題です。200 Hz の音に対して伝達損失を最大にするには膨張部を何 m にすればよいか、音速340 m/s として選びます。
この問題のポイント
膨張形消音器は、断面積を急に広げて音を反射させることで通り抜ける音を弱めます。この反射の効きは周波数によって変わり、膨張部の長さが音の波長の4分の1(およびその奇数倍)になったときに伝達損失が最大になります。逆に膨張部の長さが波長の半分(およびその整数倍)になると、音がそのまま通り抜けて伝達損失はほぼゼロになります。したがって、まず波長を求め、その4分の1を計算するのが解き方の骨格です。分かれ目は「4分の1か、半分か」の取り違えです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(約0.425 m)
計算の手順
- 波長を求める:波長 λ = 音速 ÷ 周波数 = 340 ÷ 200 = 1.7 m。
- 伝達損失が最大になる膨張部の長さ:λ の4分の1 = 1.7 ÷ 4 = 0.425 m。
- よって膨張部の長さを約0.425 m にすればよく、選択肢(4)が正解です。
他の選択肢(0.125・0.225・0.325・0.525 m)は、波長の求め方や「4分の1」の係数を取り違えると出てくる値です。とくに波長の半分(0.85 m)や、その4分の1ではない値を選ばないよう注意します。半分の長さは伝達損失が最小になる条件で、方向が真逆です。
覚え方
- 膨張形消音器の伝達損失は膨張部の長さ=波長の4分の1で最大。
- 波長の2分の1では素通り(伝達損失ほぼゼロ)。最大と最小は真逆の条件。
- 波長 λ = 音速 ÷ 周波数。まず λ を出してから係数をかける。
理解度チェック
Q.
200 Hz、音速340 m/s のときの波長は?
1.7 mです。波長=音速÷周波数=340÷200で求めます。
Q.
膨張部の長さが波長の2分の1になると伝達損失はどうなる?
ほぼゼロになります。音がそのまま通り抜けるためで、4分の1のときの最大とは逆の条件です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月