令和3年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問12を解説|騒音対策前後のレベル差
令和3年度 騒音・振動特論 問12は、オクターブバンドごとのA特性音圧レベルが対策前後で与えられ、全体の騒音レベルが何dB減少したかを求める計算問題です。各バンドをエネルギーで合成して、対策前と対策後の総合レベルの差を求めます。
この問題のポイント
バンドごとの音圧レベルはそのまま足せません。各バンドをいったんエネルギー(10のレベル/10乗)に直して合計し、最後に対数へ戻すのが鉄則です。ここで効くのは最も大きいバンドで、合計は大きい方に引っ張られます。対策前は500〜2000 Hzの59・60・52 dBあたりが支配的で総合は約63 dB、対策後は各バンドが40 dB前後まで下がり総合は約47 dB。差はおよそ16 dBで、選択肢(2)が正解です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
解き方の手順
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 合成の原則 | 総合レベル = 10 log(Σ 10各バンドのレベル/10)。レベルのまま足さない。 |
| 対策前 | 500〜2000 Hzの59・60・52 dBが支配的。合成すると総合は約63 dB。 |
| 対策後 | 各バンドが40 dB前後まで低下。合成すると総合は約47 dB。 |
| 差をとる | 63 − 47 = 約16 dBの減少。選択肢(2)。 |
ここが分かれ目
やってはいけないのは、バンドのレベルを算術平均したり、最大バンドの差(60−41=19 dB)をそのまま答えにすることです。総合レベルは各バンドをエネルギーで合成した結果で、いちばん大きいバンドに近い値になります。対策前は複数の大きなバンドが重なって総合が最大値(60 dB)より数dB高い約63 dBになり、対策後は約47 dB。全体の差は個々のバンド差そのものではなく、合成後どうしの引き算で約16 dBになります。「大きいバンドが全体を決める」「合成してから引く」がポイントです。
覚え方
- バンド合成=エネルギーに直して合計→対数に戻す。レベルのまま足さない。
- 総合は最も大きいバンドに引っ張られる。小さいバンドはほとんど効かない。
- 対策効果は「合成した総合レベルどうしの差」。個々のバンド差ではない。
理解度チェック
オクターブバンドごとのレベルから総合レベルを出すには?
各バンドをエネルギー(10のレベル/10乗)に直して合計し、対数に戻す(10 log の合成)を行います。レベルのまま足してはいけません。
総合レベルを最も左右するのはどのバンドか?
レベルが最も大きいバンドです。合成値は大きいバンドに引っ張られ、10 dB以上小さいバンドはほとんど影響しません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月