令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問7を解説|拡散音場の音響パワーレベル
令和2年度 騒音・振動特論 問7は、拡散音場での音響パワーレベルを求める計算問題です。平均音圧レベル78 dB、全表面積200 m²、平均吸音率0.4から、音源の音響パワーレベルを求めます。
この問題のポイント
拡散(残響)音場では、室内の平均音圧レベルは部屋の吸音力 Aで決まります。吸音力は A=Sα(全表面積×平均吸音率)で計算し、音圧レベルとの関係は Lp=Lw+10 log(4/A)。これを音響パワーレベルについて解くと Lw=Lp+10 log(A/4) です。分かれ目は、吸音力を A=Sα で正しく出すことと、音圧レベルにそのまま等しいと早合点しないこと。吸音が働く部屋では、同じ音圧でも音源のパワーはそれより大きくなります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の判定
| 選択肢 | 音響パワーレベル | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 88 dB | ×(誤り)補正が小さすぎます。 |
| (2) | 91 dB | ○(正しい)Lw=Lp+10 log(Sα/4)=78+13 で約91 dBです。 |
| (3) | 94 dB | ×(誤り)補正が大きすぎます。 |
| (4) | 97 dB | ×(誤り)補正が大きすぎます。 |
| (5) | 100 dB | ×(誤り)補正が大きすぎます。 |
ここが分かれ目
拡散(残響)音場では、室内の平均音圧レベルは部屋の吸音力 A=Sα(S:全表面積、α:平均吸音率)で決まり、Lp=Lw+10 log(4/A) の関係があります。これを解くと Lw=Lp+10 log(A/4)。A=200×0.4=80 m²なので、Lw=78+10 log(80/4)=78+10 log20≒78+13=91 dB。分かれ目は、吸音力を Sα で正しく出すことと、音圧レベルにそのまま等しいと考えない点です。吸音がよく働く部屋ほど室内は静かになるので、同じ音圧レベルなら音源のパワーはそれより大きくなります。
覚え方
- 拡散音場の吸音力=A=Sα(全表面積×平均吸音率)。
- Lw=Lp+10 log(A/4)。吸音が大きいほど室内は静かで、同じ音圧なら音源パワーは大。
- 10 log20≒13 dB を覚えておくと速い。
理解度チェック
拡散音場で吸音力 A はどう計算するか?
A=Sα(全表面積×平均吸音率)です。この問題では200×0.4=80 m²になります。
吸音力が大きい部屋ほど、同じ音源でも室内の音圧レベルはどうなるか?
低くなります。だから同じ音圧レベルなら、吸音の大きい部屋の音源ほどパワーは大きいことになります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月