令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問7を解説|多孔質材料の空気層厚さ
令和元年度 騒音・振動特論 問7は、壁面に垂直入射する630 Hzの騒音を、波長に比べて十分薄い多孔質材料で吸音するとき、最大の吸音率が得られる壁面と材料の間の空気層の厚さを求める計算問題です。音速は340 m/sとします。
この問題のポイント
多孔質材料は、空気の粒子が速く動く場所に置くほどよく吸音します。硬い壁面のすぐ前では粒子速度がゼロですが、壁から4分の1波長離れた位置で粒子速度が最大になります。だから薄い多孔質材料を壁に密着させず、空気層を λ/4 だけ空けて置くと吸音率が最大になります。分かれ目はこの「密着(0 mm)ではなく λ/4」という点です。波長を出して4分の1にすると約135 mmとなり、選択肢(2)になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 理由 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 0(密着)は粒子速度がゼロの位置で、吸音率は最大になりません。 |
| (2) | ○(正しい) | λ/4=135 mm。粒子速度が最大になり吸音率が最大です。 |
| (3) | ×(誤り) | 200 mmはλ/4より大きく、粒子速度最大の位置とずれます。 |
| (4) | ×(誤り) | 270 mmはλ/2に近く、ここでは粒子速度が小さくなります。 |
| (5) | ×(誤り) | 340 mmは波長そのものに近く、最大の位置ではありません。 |
選択肢(2)を導く手順
- 波長:λ = 音速 ÷ 周波数 = 340 ÷ 630 ≒ 0.54 m = 540 mm。
- 粒子速度が最大になる位置:壁面から λ/4。
- 空気層の厚さ:540 ÷ 4 = 約135 mm。
硬い壁面では音圧が最大・粒子速度がゼロなので、そこに薄い多孔質材料を密着(0 mm)させても摩擦で消費される空気の動きがほとんどありません。粒子が最も速く動く λ/4 の位置に材料を置くことで吸音率が最大になります。
覚え方
- 薄い多孔質材料の吸音率最大=壁からλ/4 の背後空気層。
- 硬い壁面は粒子速度ゼロ。密着では効きにくい。
- 空気層厚さ =(音速 ÷ 周波数)÷ 4。
理解度チェック
Q.
薄い多孔質材料を壁に密着させると吸音率は最大になるか?
なりません。壁面は粒子速度がゼロなので効きにくく、λ/4離した位置で粒子速度が最大になり吸音率が最大です。
Q.
630 Hz・音速340 m/sのとき、最大吸音の空気層厚さは?
約135 mmです。λ=340÷630≒540 mm、その1/4で135 mmです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月