令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問8を解説|外壁からの放射音圧レベル
令和元年度 騒音・振動特論 問8は、工場建屋の外壁内面に音が入射しているとき、外壁の外面から放射される音の音圧レベルを求める計算問題です。入射音の瞬時値と面密度、透過損失の式が与えられます。
この問題のポイント
放射される音圧レベルは、入射音圧レベルから透過損失を引くだけで求まります。ただし2つの下ごしらえが要ります。1つは入射音の音圧レベルで、瞬時値の式から振幅を読み、実効値(振幅÷√2)を基準音圧で割って dBにします。もう1つは周波数で、式の角周波数から f を出し、それを透過損失の式に入れます。分かれ目は「振幅をそのまま使わず実効値に直す」ことと「角周波数から f を正しく取り出す」ことです。順に計算すると約67 dBとなり、選択肢(1)になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 理由 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 入射音圧レベル約88 dB−透過損失約21 dB=約67 dB。 |
| (2) | ×(誤り) | 約70 dBは透過損失を小さく見積もった場合の値。 |
| (3) | ×(誤り) | 約73 dBは周波数や実効値の扱いを誤った値。 |
| (4) | ×(誤り) | 約76 dBは入射音圧を過大にした場合の値。 |
| (5) | ×(誤り) | 約79 dBは透過損失をほとんど引かない誤りです。 |
選択肢(1)を導く手順
- 周波数:角周波数500π から f = 500π ÷ 2π = 250 Hz。
- 入射音の実効値:振幅0.7 Pa ÷ √2 ≒ 0.495 Pa。
- 入射音圧レベル:20 log(0.495 ÷ 2×10−5)≒ 20 log 24750 ≒ 約88 dB。
- 透過損失:TL = 18 log(m f)− 44 = 18 log(16×250)− 44 = 18 log 4000 − 44 ≒ 18×3.60 − 44 ≒ 約21 dB。
- 放射音圧レベル:88 − 21 = 約67 dB。
ひっかけは、瞬時値の振幅0.7 Pa をそのまま入射音圧に使う点と、角周波数500π を周波数と取り違える点です。実効値に直し、f=250 Hzを透過損失の式に入れるのが正しい手順です。
覚え方
- 放射音圧レベル=入射音圧レベル − 透過損失。
- 正弦波の音圧は実効値=振幅 ÷ √2で dB化する。
- 角周波数ωから f = ω ÷ 2π。透過損失の式には f を入れる。
理解度チェック
Q.
外壁外面から放射される音圧レベルはどう求めるか?
入射音圧レベルから透過損失を引きます。約88 dB−約21 dB=約67 dBです。
Q.
p(t)=0.7 sin(500πt) の音圧の実効値と周波数は?
実効値は0.7÷√2≒0.495 Pa、周波数は500π÷2π=250 Hzです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月