令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問3を解説|膨張型消音器の伝達損失
令和元年度 騒音・振動特論 問3は、入口と出口の管径が等しく膨張部の長さが1 mの膨張型消音器について、伝達損失の最大値が得られる周波数の組合せを求める計算問題です。音速は340 m/sとします。
この問題のポイント
膨張型消音器は、膨張部の長さが音の4分の1波長の奇数倍になったときに伝達損失が最大になる、という性質を使います。したがって最大値を与える周波数は、いちばん低い基本の周波数を出し、その奇数倍を並べれば決まります。等間隔(f、2f、3f…)で並ぶ選択肢や、飛び方が違う選択肢はここで外れます。手順どおり基本周波数を求め、奇数倍で並ぶ組を選ぶと選択肢(4)になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 理由 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 42.5から始まり、基本周波数が半分。膨張部長さの取り方を誤った並び。 |
| (2) | ×(誤り) | 42.5から等間隔で増える並びで、奇数倍になっていません。 |
| (3) | ×(誤り) | 85から等間隔(85,170,255…)。これは奇数倍でなく全整数倍です。 |
| (4) | ○(正しい) | 85,255,425=85の1,3,5倍。基本周波数の奇数倍で並んでいます。 |
| (5) | ×(誤り) | 170,340,510=170の整数倍。基本周波数が2倍で並びも等間隔です。 |
選択肢(4)を導く手順
伝達損失が最大になるのは、膨張部の長さ L が波長 λ の4分の1の奇数倍にあたるときです。つまり L = λ/4 ×(1, 3, 5, …)。
- 基本の波長:λ = 4L = 4×1 = 4 m。
- 基本周波数:f = 音速 ÷ 波長 = 340 ÷ 4 = 85 Hz。
- 伝達損失が最大となる周波数は 85 Hz の奇数倍:85、255、425、…。
間違いの多くは、ここを全整数倍(85,170,255…)や等間隔の増え方と取り違えるパターンです。膨張型は「奇数倍で最大」がカギです。
覚え方
- 膨張型消音器の伝達損失最大=膨張部長さがλ/4 の奇数倍。
- 基本周波数 f = 音速 ÷(4×膨張部長さ)。あとは 3倍・5倍…と並べる。
- 「奇数倍」であって全整数倍ではない、が引っかけの核心。
理解度チェック
Q.
膨張部の長さが1 m、音速340 m/sのとき、最も低い最大伝達損失の周波数は?
85 Hzです。波長λ=4×1=4 m、f=340÷4=85 Hzと求まります。
Q.
最大伝達損失の周波数は基本周波数の何倍で並ぶか?
奇数倍(1,3,5,…)です。85,255,425…と並びます。全整数倍ではありません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月